第1章

タイムトラベル位置づけ

 タイムトラベルは、現在では主としてSFやファンタジーの分野での舞台設定に利用される概念であり、SFがタイムトラベルという概念を生み出したわけではなく、 タイムトラベラーが主人公であるマーク・トウェインの「アーサー王宮廷のコネチカット・ヤンキー」や、 天使が未来の書物を携えて現れるサミュエル・マッデンの「20世紀の記録」など、SFというカテゴリが明確なものとして育つ以前から、 タイムトラベルをテーマにした物語は創られています。

 そういった背景をもとに、産業革命以降の科学技術の発展から生まれたSFというカテゴリが、 夢の科学技術や超常現象としてのタイムトラベルを物語の類型として取り込んでいきました。

 実在する現象かは解明されていないが、理論物理学などにおいて実現の可能性が示されること(相対性理論におけるタイムラグ等)があり、
半ば空想的、思考実験的な意味を伴う「楽しい研究対象」と扱われることもあります。


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