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醤油

醤油って何?

 紀元前3000年ほど前からあると言われている醤油は、日本農林規格(JAS)によって製造方法や原料や特徴で濃口醤油、薄口醤油、溜醤油、再仕込み醤油、白醤油の5つに分類されています。
濃口醤油
 日本の醤油の中で最もポピュラーなものです。大豆と小麦をほとんど同量で混ぜたものをコウジの原料とします。
この醤油の主な製造方法は本醸造式、混合醸造式、混合方式の三種類があります。
本醸造方式
 蒸した大豆と炒って砕いた小麦を混ぜてこれに麹菌を植え付けて培養し、麹をつくります。
麹を生育するには空気が必要なため、30℃・湿度100%の空気をタンクの下から強制的に入れ混ぜて70時間ゆっくり撹拌します。
そして、できた麹を25%の食塩水と混ぜることによって麹菌を死滅させ、発酵タンクに入れます。
発酵タンクに乳酸菌と酵母菌を入れ「諸味」を作り、撹拌を重ねて約6〜8ヶ月寝かせると、タンパク質がアミノ酸に分解し、醤油独特な味と香りが生まれます。
本醸造方式はアミノ酸液を原料で使わない製造方法で、今日本で製造されている醤油の八割はこの本醸造で作られた醤油です。


醤油の作り方


混合醸造方式
 塩酸で原料処理を行い、水酸化ナトリウムで中和して得られたアミノ酸液を利用しています。平成16年のJAS(日本農林規格)の改正に伴い、「新式醸造」という名前のうち混同先が諸味なのが「混合醸造方式」となり混合先が生揚醤油となるものと今まで「アミノ酸液混合」と呼ばれていたものが「混合方式」と変更されました。 
混合方式
 諸味を搾った液に、アミノ酸液を混合して製品とする手法。
薄口醤油
 製造の工程ではさほどの変わりはないが、濃口に比べて麦の炒りが浅く、酒を加えるのが特徴。
この薄口は味が薄いのではなく色や香りが薄く塩分濃度は寧ろ高い。ほかの醤油と比べて酸味・旨味・甘味など塩味以外の味が薄いため塩味をより強く感じられます。薄口は色が最重要視されるため酸化して黒ずんだものは価値が低くなります。そのため濃口よりも賞味期限が短くなっています。関西を中心にうどんのつゆ、汁物、煮物等に使用されています。
溜醤油
 濃口醤油の原料は大豆と小麦を半々で混ぜるのに対し、溜醤油は大豆ときわめて少量の小麦を原料にして、色が濃くとろりと濃厚な味になります。
白醤油
 琥珀色をした醤油です。原料がほとんど小麦のため糖分がたくさん含まれているので甘みが強く、一般的に加熱殺菌処理がされていないので酵母が生きています。
再仕込み醤油
 仕込みの際に食塩水のかわりに生醤油という火入れをする前の醤油を使います。二回仕込むという形になるので再仕込み醤油と呼ばれています。

醤油はがんを防ぐ?

 醤油を火入れするときに好気性成分HEMEと呼ばれる抗酸化性を持った成分をつくり、胃がんの発生を抑制したり放射線障害を予防したりします。