パフレビー文字


パフレビー文字とは、サーサーン朝において用いられた、中期ペルシア語(パフレビー語)を表記するための文字である。アラム文字から派生した。サーサーン朝とは226年?651年にイラン高原・メソポタミアなどを支配した王朝・帝国であり、中期ペルシア語(パフレビー語)が用いられた。「碑文のパフラヴィー文字」と「書物のパフラヴィー文字」の2種類に大きく分けられる。前者の特徴としては、文字の一つ一つが個別に存在し文字同士の連結があまりないが、いくつかの別々の音素の文字が一つの文字に集約されてしまうという、アラム文字系の文字に多く見られる現象がある。後者は、マニ文字やシリア文字、草書体化したソグド文字、現在のアラビア文字などのように、文字同士の連結を基調とする文字である。現用はなく、歴史的文字である。

バリ文字


バリ文字は、他の東南アジアの諸文字と同様、パッラバ文字の流れをくむ文字。古ジャワ語を記述するのに使われていたカウィ文字が起源。ジャワ文字とほぼ同じ体系。

パルチア文字


パルチア文字とは、中世パルチアのアルシャク朝の文書の文字でアラム文字の1種である。パルチアとは紀元前238年頃?紀元後226年頃に存在し、セレウコスちょうシリアの衰退に乗じて登場した遊牧系国家で、イラン(ペルシア)地域やメソポタミア地方などを領し、古代ローマと互角以上に戦うなど強勢を誇ったが、最後はササン朝ペルシアによって滅ぼされた。アラム文字とは、かつての中東の国際語(リンガ・フランカ)であったアラム語の文字。中東系文字の大部分は、この文字から派生した。フェニキア文字と密接な関係がある。現用はなく、歴史的文字である。

パルミラ文字


パルミラ文字とは、現在のシリアにあった古代都市で、現在もシリアの首都ダマスカスの北東、約215kmのシリア砂漠の中に遺跡の残るパルミラにおいて用い
られていた、アラム語のパルミラ方言を書き表すために作られた、アラム文字の一種である。アラム文字とは、かつての中東の国際語(リンガ・フランカ)であったアラム語の文字。中東系文字の大部分は、この文字から派生した。フェニキア文字と密接な関係がある。現用はなく、歴史的文字である。

ハングル文字


ハングルは朝鮮語のための文字で1443年に李朝の世宗(セジョン)によって制定された。自然発生の文字ではないので構造は合理的に組み立てられている。大体が音節文字であるが、各字は仮名のように孤立せず、子音要素と母音要素が結合されて1つの文字となっている。

ヒエラティック


ヒエラティックは、ヒエログリフ、デモティックと並んで古代エジプトで使われた3種の文字のひとつ。エジプトとヌビアで使用されていた筆記体の書記体系。

ヒエログリフ


ヒエログリフは、ヒエラティック、デモティックと並んで古代エジプトで使われた3種の文字のひとつ。紀元前四世紀頃から使われなくなって読み方が忘れられていたが、十九世紀にフランスシャンポリオンのロゼッタ・ストーン解読によって、解読可能となった。

ヒッタイト象形文字


古代ヒッタイト帝国の象形文字でやや解読されています。

ビブロス疑似聖刻文字


古代フェニキアのビブロスで前十五世紀から前十四世紀ごろに使われていました。

ひらがな


平仮名とは、日本語の表記で漢字や片仮名と共に使用される音節文字の1つである。かつては日本語の表記において、「万葉集」以降漢字の音を借りて日本語を表記する「万葉仮名」が用いられていたが、これが草体化して平仮名の元となる文字が生まれた。10世紀になると「古今和歌集」等において、日本語を表記するための漢字とは独立した文字体系として平仮名が使われるようになった。古くは1つの音に対して複数の平仮名の字形が存在していたが、1900年になって平仮名・片仮名の統一が当時の文部省によって行われた。現代の日本語で使用される平仮名は46文字で、小学校で最初に習う文字である。

ビルマ文字


ビルマ文字とは、ミャンマーの公用語であるビルマ語を記述するための表音文字。丸を基調とした文字の形が特徴である。ブラーフミー系文字に属しており、子音文字もブラーフミー文字を継承した33文字が存在するが、同音異字がいくつか存在する。母音は子音文字に記号を付けて表記する他、独立形も存在する。声調は3種類あり、声調に応じて母音記号が変化する。

ピンイン


ピンインは、中国語の音をローマ字で表記したもの。中国語の共通語の普及などを目的に、1958年に導入された。

フェストス円盤文字


紀元前17世紀のもの。クレタ島のフェストス宮殿跡地より発見。円盤がひとつ見つかっているのみで、詳細不明。未解読。イラクリオ考古学博物館に収蔵。


フェニキア文字


フェニキア文字は紀元前1050?850年の間、レヴァント地方で好んで用いられた。この時代には、書く方向が一定しておらず、左から右に書いたり、一行ごとに書く方向が逆になったりさえした。フェニキア文字が専ら右から左に書かれるようになったのは、紀元前800年以降である。また、紀元前一世紀までは、母音を表示しない書き方をしていた。

ブギス文字


ブギス文字は、インドネシア南スラウェシ州に分布するブギス語を表記するのに使われる文字。同州で話されているマカッサル語を表記するマカッサル文字とほぼ同じ。

ブヒル文字


ブヒル文字は、フィリピンのミンドロ島で十九世紀まで使われていた文字。

ヘブライ文字


イスラエル等で使用されるヘブライ語、およびイディッシュ語の表記で使用される。
アラム文字を祖先とし、紀元前2世紀に成立した方形ヘブライ文字以降、文字の形は変化していない。ただし最近の印刷書体ではラテン文字のデザインに近づけた物も存在する。現代のヘブライ文字は、アラム文字より派生したアブジャドの一種である。ヘブライ語の話者はヘブライ文字をアレフベートと呼ぶ。
文字は右から左に書かれる。子音文字のみからなり、母音は文字の下に記号を付けて表す(イディッシュ語では一部の文字に母音を割り当てている)。また、文字の中に点を付けて異なる発音である事を示す場合もある (? /v/ と ? /b/)。

 

ベンガル文字


インドの西ベンガル州と、隣接するバングラデシュで話されるベンガル語(インド・アーリア系)を書き表すための文字。ブラーフミー文字を先祖とする文字で、現在はインドとバングラデシュにおいて、ベンガル語、アッサム語を表記するのに使用される。

ポエニ文字


紀元前9世紀ごろ、アフリカ北部でフェニキア人が地中海岸に建設したカルタゴ(〜前146)で使用されていた文字。フェニキア文字の系統。