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Euroって何?

 EUのことはわかったのですが、じゃあいよいよ本題のユーロについて教えていただきませんか。

 通貨の統合構想は、古くは第二次世界大戦前から存在していたのだけど、ECが具体的にロードマップ(=構想のマニュアル)を作成したことにより具体的に動きだしたのだよ。

 そこのところがよく分からないから、分かりやすく教えてよ。

 よし、説明するぞ

ユーロ統合までには、主に3つステップを作って達成しました。
第1ステップは、1990年から、1993年に行われました。目標とするものとしては、
・人、モノ、サービスの自由化
・市場(ここでは取引している場所全体をさす)の統合の促進
まだこの時点では大まかな目標でしたが、各国の中央銀行(国のお金の流れを調整する重要な役割を持つ)の総裁(リーダー)が集まって、通貨統合のためのEU全体の中央銀行を作るべきだということも決まっています。これが、後で説明する欧州中央銀行となります。

そして、1994年から1998年の第2ステップにはさらに具体的なことが行われました。 ・ユーロに参加する国の決定
・参加国の借金、難しい言葉でいえば国債の削減、財政を健全にする
欧州通貨機構の設置→統一通貨の政策を担当
これらは、一国の全体的な経済を活性化し、統一通貨の価値を高めることが狙いだと言えます。
政府・企業・家計を含めた、一国の全体的な経済のことをマクロ経済といいます。

 いよいよ、最終第3ステップに突入します(1999年~2002年1月)
 ・第1ステップで検討が進められた欧州中央銀行(略称ECB)の設置
 ・参加国はフランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ポルトガル、アイルランド、オーストリア、フィンランド、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクに決定
通貨の価値がECBの設置によって、金融政策(お金の流れをあるていどコントロールする政策)が参加国の間で統一することになりました。

 こんな試み、今まで見たことないことだね。

 そうなのだ。前代見聞の試みなのだ。

 失敗することはないのですか。

 もちろん、歴史の教科書を見ても、この取り組み以外に同じようなことをやったことはないはずだ。だから、もちろん大きなデメリットもあったりする。でも、フランスやドイツは、これを実行せねばならなかったのだよ。

 せねばいけなかった?

 YES. とくにドイツはもともと価値が高い自国の通貨マルクを持っているから、ユーロには抵抗を感じる市民もいた。ユーロを基軸通貨にしようという意見のほうが強かった。

 基軸通貨?難しい言葉使わないでお父さん!

 いつも新聞読まないBが悪いのだ!

 うるさいな! 早く教えて!

 まあまあここで喧嘩するのはよそう。 基軸通貨なら知っているよ。$(ドル)のことじゃないの?

 その通りだよ、$だよ。ユーロは基軸通貨になることを狙い、また、ドルの価値が急変した場合の避難場所としての役割も果たそうと思ったのだ。基軸通貨のことも含め、詳しくは、「ユーロのメリット・デメリット」で話すとしよう。


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