スポーツとビッグデータ

 昨年、全日本女子バレーチームの真鍋監督がiPadを使って指示を飛ばしてるのが有名になったようにスポーツとビッグデータは密接に関わってると言えます。


 そんな「データバレーの勝利」の立役者としてデータアナリストがいます。データアナリストは試合中、コート近くのスカウティングエリア(統計席)でめまぐるしいプレーの応酬を一つ一つコード化します。これはもう世界標準となっています。そして、イタリア製の分析ソフトにデータを打ち込み、解析をかけます。その解析の結果がこうしてやっと真鍋監督のiPadのもとに届くのです。

 また一般的にバレーボールの平均試合時間は2時間だと言われています。しかし実際のところボールが動いてない時間は1時間があるといわれています。その空いた時間に何ができるのかは試合でとても重要だと、真鍋監督はデータアナリストの重要性を語ります。また、どんな画期的な分析ができても、それを試合でプレーに生かせなかったらまったく意味がありません。そのため真鍋監督は分析結果の伝え方をくふうしています。たとえば、

「すべてのアタックのうち失点するケースの6%に抑えればセットを取れる。」
           ↓
「アタックのミスによる失点を2点、ブロックによる失点を2点。1セットで合計4失点までに抑える」

こうすることで、選手たちはとたんに意識しやすくなりました。ときには若い選手に対していろいろな日常生活のたとえ話などを用いて工夫をしているそうです。

 このように、スポーツ界では近年ビッグデータを活用したチーム作りが注目を浴びています。チームの勝率を挙げる要因を統計的に分析して、野球でいえば出塁率や長打率、選球眼などのそれまで選手の評価指標として重要視されていなかったデータをもとに選手の起用や獲得を決定しているそうです。