パルプについて

パルプとは? パルプとは製紙に用いるために分離した植物繊維のことです。一言でいえば、木材などの原料を薬品や機械で繊維をバラバラにしてドロドロにしたものです。

パルプの原料は大きく3つに分けることができます。
木材パルプ
非木材パルプ
古紙パルプ


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木材パルプのほとんどが針葉樹と広葉樹の2種類から作られています。針葉樹を使ってパルプを作った場合、繊維が長いため丈夫な紙ができます。強度の必要がある包装紙などは針葉樹の紙を使います。逆に広葉樹は線維が短いので少し強度の弱い紙ができます。広葉樹の紙は漂白しやすいため、上質な紙を作るのにつかわれます。針葉樹と広葉樹の紙の見分け方は破った時の切り口を見るとわかると思います。

非木材パルプは身近に使われているのはほとんどありませんがバナナの茎や、象の糞などから作ることもできます。紙の原料は木材である必要はなく、繊維のあるものなら何でも作ることができます。ただ問題点として費用が高いということがあります。

古紙パルプ、これは名前からもわかるように古紙を再利用してパルプにし、再生紙を作ります。ただ何度も再利用していると線維が痛み、強度が弱くなってしまいます。なので適度に新しいパルプも混合しています。その割合を表したものが身近によく見かける○○マークです。(環境ラベルについてもっと詳しく知りたい方はこちら)これにより、一目新しいパルプと古紙パルプの割合がわかります。

では今度はパルプの製造方法の違いについてみていきたいと思います。

パルプの作り方は大きく分けて「化学パルプ」と「機械パルプ」の2種類に分けることができ、この2つにはそれぞれメリットやデメリット、特徴があります。それぞれを一言でいえば、化学パルプは薬品を使い繊維を固め、紙にし、機械パルプは線維を物理的に押さえつけ固め、紙にします。