さて、デブリはどのようにできるのでしょうか?
スペースデブリのでき方は大まかに、
(1) 使用できなくなった人工衛星、打ち上げに使ったロケットの残骸などが
スペースデブリとなる。
(2) デブリと衝突し、デブリが増える。
(3) 人為的な理由でデブリが増える。
の3パターンが存在します。このうちの2つを詳しくみていきましょう!
① ロケットが地上から発射されました。
② どんどん高度が上がっていきます。
③ 高度250km付近になるとロケットの燃料である下段と本体の上段が切り離されます。
④ この下段は宇宙空間に留まり、スペースデブリとなります。
⑤ そして他のデブリと同じように高度37000km付近の墓場軌道に移動します。
① 墓場軌道ではなく静止軌道上に運営を終えた人工衛星があります。
② 運営を終えた人工衛星とお仕事中の人工衛星が衝突してしまいました。このときに生じた破片を微小デブリといい、微小デブリのかたまりを「デブリ・クラウド」といいます。
③ 衝突されたお仕事中の人工衛星は損傷してしまいこれからの仕事にも支障をきたすようになってしまいました。
④ デブリとデブリが衝突し、またデブリができるようになってしまいました。
つまり、デブリがデブリを呼ぶのです。
デブリとデブリが衝突し合いデブリの量が増えてしまう現象
このような現象をケスラーシンドロームといいます。
スペースデブリは人工衛星と同じく様々な軌道上に存在しています。
地球の重力や大気抵抗により徐々に高度が下がり、200km以下になると急激に高度低下し、地球に落下し圧縮熱により消滅します。
燃えにくい素材でできた大型の構造物になると地上に落下する場合もあります。
現在のところ、スペースデブリが落下し、人間に当たってしまうような事故は起こってはいません。
しかし、下の写真のように実際に落下してしまったデブリもあります。
→詳しくは「スペースデブリの歴史」へ!
スペースデブリの一部が燃え尽きずに地球に落ちたもの(wikimediacommons)