日本を始め、世界中の国々がスペースデブリ問題について研究しています。
企業や大学などで行われている研究を見ていくことで、
私たちの意見を作っていきましょう。
現在までの宇宙開発でたくさんのスペースデブリが発生してしまったことは皆さんにわかっていただけたと思います。
もし人類が宇宙開発をやめても、デブリは減るどころかケスラーシンドロームにより増加すると考えられています。
根本的なデブリ問題解決にはデブリを除去していくことが必要です。
除去の研究としては、
•ASTROSCARE社のBOY
•JAXAの導電性テザー
などがあげられます。
宇宙ではスペースデブリがたくさん漂っています。
しかし、これらを放置すると稼働中の人工衛星やISSなどに被害を与える危険性があります。
アメリカのNASAを始め各国は、自国の人工衛星やスペースデブリをカタログ化したりどこの位置にいるのかを観測し、デブリとの衝突が避けられるようにしています。また、デブリ環境のシュミレーションなども行っています。
日本では、
•岡山県の美星スペースガードセンター
•九州大学とJAXAが提携して行っているデブリ推移モデル
などがあげられます。
10cm以下の物体(微小デブリ)は小さすぎて地上からの観測施設では観測することができません。
微小デブリが人工衛星などに衝突する確率は非常に高いため、人工衛星などは外壁を防御する仕組みを持っています。
しかし、ただ守るだけでもスポーリングなど様々な問題が潜んでいます。どのような対策をしていくべきなのでしょうか。詳しくは下をご覧ください。
•ISSでの防御の仕組み
•スポーリングの仕組み
スペースデブリの問題が発覚して以来、これからは「スペースデブリを増やさない」という努力が各国の宇宙開発機関で行われています。
デブリを作らず人工衛星などを持ち帰ることは不可能に近いですが、リサイクルしたり、ブレークアップを防ぐことで微小デブリの発生を防止することはできます。
人工衛星の打ち上げでは、
① ある程度まで高度をあげ、個体ロケットブースター(補助ロケットともいう)を分離する
② さらに高度になると大気が稀薄になり、衛星のフェアリング(ロケットを保護する膜のような物)が必要なくなるのでこれを分離する
③ 第一段目のロケットを分離する
④ 第二段目のロケットを分離する
⑤ その後所定の軌道(静止軌道など)に投入する
という、大まかに5つほどの段階があります。
この中で「分離される」ブースターなどの部品について、パラシュートを使用し損害を最小限に抑えて回収し、リサイクルすることで、デブリを発生させないだけではなく、莫大な費用がかかる宇宙開発のコストを削減することができます。
しかし、回収されないブースターも多く、そういった物はスペースデブリとなってしまいます。
かつては宇宙に残されたブースター(推進系)の燃料が爆発してしまう事故も多数起きていました。
推進剤の排出対策を行っていない機体は大変危険なので、早急に解決していくことが必要です。