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知ってみよう

生態系と外来種の侵入

 生態系とは、一定の区域にいる生物と、それらを取り巻く環境をまとめ、ある程度閉じた一つの系としたものです。外来種とは、もともとその地域にいなかったのに、人間の活動によって他の地域から入ってきたもののことです。いま世界中で問題になっているのは、その外来種によってその地域の生態系が崩壊することです。 

身近な外来種

・ブラックバス: 事業家がアメリカからオオクチバスを持ち帰って、箱根の芦ノ 湖に放流したのが始まりだと言われています。その後、釣り人の間でブームになり、各地に放流され繁殖しました。生態系などに影響を及ぼすため、現在は駆除する方向で進んでいます。

・アメリカザリガニ:  ウシガエルの餌用として日本に持ち込まれたのが始まりだと言われています。その後、養殖池から逃げ出し、繁殖力などの強さや天敵の少ないことなどから全国に広まりました。このザリガニは雑食性のため水生食物や小動物が食べられたりイネの根を食い荒らされたりしています。現在は繁殖をしすぎて駆除ができていませんが、飼っている場合は安易に捨てないようにしましょう。

・ミシシッピアカミミガメ: アメリカから輸入されたのが始まりです。「ミドリガメ」という名前で売られペットとして飼われて全国に広まりました。ただ、飼育者が、大きくなりすぎてもう飼えないなどの理由で捨てたり、逃がしてしまったりして全国で繁殖しました。このカメによって、ハスなどの水生植物が捕食されたり、レンコンの収穫量が減少したりしています。ペットとして飼っている生き物は、安易に捨てないようにしましょう。

外来種への対策

 このような対策が行われています。
・日本:外来生物による被害を防止するために、運搬、輸入等に規制を行うとともに、必要に応じて国や自治体が、野外等で防除を行うことを定めた外来生物法が施行されています。中学校の理科では、外来種問題が取り上げられ始めています。

・アメリカ合衆国:連邦法であるレーシー法が、外来種の流通の規制をしています。また、各州の野生動物法でも外来種の規制を行っています。

・ヨーロッパ:各国の国内法によって外来種対策が義務化されています。
  


 
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