身近なUD図鑑

ドア

 あなたの目の前に見知らぬ扉があるとします。ドアノブが一つだけ付いているドアを、引いて開けるでしょうか。それとも押して開けるでしょうか。
 押して開けようとして実は引く扉であったり、その逆だったという経験をした人は多いかと思います。
 扉やノブのところに引く、などと書いてあっても間違えてしまうことはよくあることです。これは非常に分かりづらく、使いづらいためにUDとは呼べません。
 UDになっているドアは、表と裏で付いている部品が異なっています。片方にはバーがついていて、もう片方には平らな板が設置されています。こうすることで人は感覚的にバーがあれば引き、平らな板があれば押そうとするため、スムーズにドアの開閉ができるようになるのです。

引く 押す

私たちの考え

 生きているうえで目にしないことは無いと言っても大げさではないもの、それがドアです。とっさに、自然に開け閉めするものであるため、直観的に解り易い構造になっていることは重要だと思われます。ドアそのものを高性能にするのではなく、部品を工夫することでより快適に使うことができるようになる、という点に驚きました。