狂言・能トップ

能 ( のう ） は 悲劇 ( ひげき ） を 題材 ( だいざい ） にしたもの が 多 ( おお ） く、シテと 呼 ( よ ） ばれる 主役 ( しゅやく ） とアドと 呼 ( よ ） ばれる 脇役 ( わきやく ） が 謡 ( うた ） い、そこに 「 地謡 ( じうた ） い」という 合唱 ( がっしょう ） のグ ループと 笛 ( ふえ ） ・ 鼓 ( つづみ ） ・ 太鼓 ( たいこ ） の 囃子 ( はやし ） グループが 加 ( くわ ） わって 演目 ( えんもく ） が 行 ( おこな ） われています。
狂言 ( きょうげん ） は 能 ( のう ） とは 反対 ( はんたい ） に 喜劇 ( きげき ） を 題材 ( だいざい ） にしたものが 多 ( おお ） く、 謡 ( うた ） や 囃子 ( はやし ） があまり 使 ( つか ） われません。
能会 ( のうかい ） では、 一曲 ( いっきょく ） １ 時間程度 ( じかんていど ） の 能 ( のう ） の 間 ( あいだ ） に 狂言 ( きょうげん ） が 演 ( えん ） じられますが 、この 狂言 ( きょうげん ） のことを 能狂言 ( のうきょうげん ） といいます。 能狂言 ( のうきょうげん ） では 面 ( めん ） をつけることは 少 ( すく ） なく、 表情 ( ひょうじょう ） から 感情 ( かんじょう ） が 読 ( よ ） み 取 ( と ） れるの で 直立不動 ( ちょくりつふどう ） のままセリフを 言 ( い ） うことがほとんどです。
一方 ( いっぽう ） 、お 寺 ( てら ） や 神社 ( じんじゃ ） が 布教 ( ふきょう ） のために 開 ( ひら ） いた 念仏法会 ( ねんぶつほうかい ） の 余興 ( よきょう ） として 行 ( おこな ） われた 念仏踊 ( ねんぶつおど ） りや 寸劇 ( すんげき ） は 徐々 ( じょじょ ） に 宗教 ( しゅうきょう ） っぽさが 薄 ( うす ） れ、 代 ( か ） わって 演劇 ( えんげき ） っぽさが 強 ( つよ ） くなっていきました。こ れが 念仏狂言 ( ねんぶつきょうげん ） です。 念仏狂言 ( ねんぶつきょうげん ） では 演 ( えん ） じる 人 ( ひと ） が 全員面 ( ぜんいんめん ） をつけており 、 表情 ( ひょうじょう ） が 分 ( わ ） からないので 感情 ( かんじょう ） を 伝 ( つた ） えやすくするため に 大 ( おお ） げさな 身振 ( みぶ ） り 手振 ( てぶ ） りで 演 ( えん ） じます。