河川の水質調査〜COD測定〜
私たちの生活にとって、水は欠かすことができません。その水が、どれほど汚れているかを知る方法に、COD(化学的酸素要求量)の測定があります。過マンガン酸カリウム消費量として表わされますが、この値が10ppmを超えると飲料水には不適当で、13ppm以上では水泳にも適さなくなってしまいます。河川や湖沼などの水質保全の意味からも、CODを測定することには意義があります。
[原理]
試料中の有機物を過マンガン酸カリウム水溶液(KMnO
4
)で酸化する。
残った過マンガン酸イオンをシュウ酸ナトリウム水溶液(Na
2
C
2
O
4
)で還元すると、酸化された有機物に相当するシュウ酸イオンが残る。
未反応のシュウ酸イオンを、過マンガン酸カリウム水溶液(KMnO
4
)を用いて酸化還元滴定する。
[用意するもの]
試料・過マンガン酸カリウム水溶液・シュウ酸ナトリウム水溶液・6mol/l硫酸・精製水・ビュレット・湯浴用セット(ビーカー・お湯・加熱器具)・10mlホールピペット・コニカルビーカー
[方法]
試料(または希釈した試料)を10mlホールピペットで測り、コニカルビーカーに入れる。そこに、6mol/l硫酸5mlと、過マンガン酸カリウム溶液10mlをホールピペットで加える。
これを5分ほど90℃くらいで加熱してから、シュウ酸ナトリウム水溶液10mlをホールピペットで加える。
*このときに無色になる。
これを、ビュレットに入った過マンガン酸カリウム水溶液で滴定し、溶液が薄い赤色を呈したところを終点とする。
計算してCOD値を求める。
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