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アイロン

熱と圧力で布地のしわを伸ばし衣服の形を整える道具。電気アイロンは、1915年から国産を始めた。

〔種類〕

昔は炭火やガスも使われたが今では、家庭、業務用ともに電気が使われる。電気アイロンは雲母板にニクロム線を巻いた発熱体をおもり金と底金の間にはさみ底金を熱する。以前は重いアイロンほど効きがよいとされたが、最近は軽いアイロンでふっくら仕上げるようになったため400〜800W短時間に能率よく仕上げるときには1200Wくらいのものが使用される。アイロンの温度は布地により変える必要があるので自動温度調節器(サーモスタット)がある。
スチームアイロンは加熱された水分を自動的に布地に吹きつけることができるので、あて布、霧吹きをせずにふっくらと仕上げることができる。ボイラー式とドリップ式の2種類がある。ボイラー式はタンクの水を沸騰させ蒸気をノズルから吹き出させるもので故障は少ないがドライとスチ‐ムの切替えが難しく熱湯の吹き出る危険もなくはない。ドリップ式はタンクの水を少しずつ底のヒーターの上に滴下させ瞬間的に蒸気を作るもので水道水または湯ざましを使用しないと噴出孔に湯あかが詰まることがある。このほか100W以下の小型で早く熱くなる手芸用・旅行用・裁断用がある。アイロンの重さは、小型は450gくらい普通のものは2kg、軽くてW数の大きいスチームアイロンと小型のドライアイロンを使い分けるとよい。このほかにズボンの折り目をつけるズボンプレッサ−、洋服のほこりを取ると同時にふっくら仕上げのできるハンドプレッサ―などさらにフリル専用、ギャザー専用、レース用、シ―ツ用(ロ―ルアイロン)などの大小さまざまなアイロンもある。

〔選び方〕

ハンドルの形が握りやすくいくらか前のほうが高くなっているもので立てたときに安定がよいように重心が後ろにあるものがよい。先はスムーズに動くものがよい。今では底金にフッ素樹脂加工をしたものが多く滑りやすく、のりなどの汚れがつきにくいようになっているがかけているときに静電気が起きやすいのでごく薄い布地にはかけにくいことがある。コードの位置やつき方も使いやすさに大いに関係があるがコードレスを買うとその問題も解決する。

〔アイロンのかけ方〕

麻と木綿は高温、絹と毛は中温で湿気とともにかけるが、化繊、合繊の類には乾式といって乾いたままかけるほうがよいものもある。アイロンは力を入れて押さえないで軽く滑らせながらかける。絹やウール製品は普通は裏からかけるが表からかけるときはあて布をすること。スチームアイロンの場合はあて布はせずアイロンを浮かせながらかけていく。アイロンかけは衿、袖口など2重になった部分から始め細かい部分をきれいにしてから全体をかける。

〔アイロン台〕

平型仕上げ台、立式アイロン台、そで馬、まんじゅうなどがある。立式は身長に応じて高さの調節ができ洋服のふくらみなどの仕上げもしやすい。スチームアイロンのときは蒸気が下ヘ抜けるようにステンレスの網でできているほうがよい。平型仕上げ台は毛布を2〜4枚重ねたもので代用できる。平型を使うときは袖や肩の丸みを出ずために、そで馬、なまこ、まんじゅうなどを補助的に使用する。立式の場合はタオルを丸めたものなどで丸みを出すことができる。アイロン台のカバーはシリコンやフッ素樹脂で加工した布を用いたほうがアイロンがかけやすく耐久力にも優れている。