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アンテナ

電磁波を空中に放出したり吸収するための装置で、放射器、空中線とも呼ばれる。アンテナとはもともとは昆虫の触角のことである。

〔アンテナの分類と性能〕

電波の直進性、透過性、反射性などの性質は周波数により違い通信の目的によって、送・受信すベき電波の周波数幅や方向特性、必要とする感度などに違いがある。さらにとくに受信用アンテナの場合にはアンテナの寸法上の制約もあってこれらの組合せによって非常に多くの型のものが用いられている。基本的なものは電界を放射、吸収するダブレット型と磁界を利用するループ型とであってこれらはダブレットの垂直面、ループ面内では方向性を持たない無指向性アンテナである。これらに対し感度に方向特性を持たせた指向性アンテナや感度を高めたり寸法を小さくするために色々なくふうをしたものがある。

〔ラジオ用アンテナ〕

中波や短波の電波は波長が長いのでダブレットアンテナは寸法が大きくなって実用的でなくこれの下半分をアースで置きかえた形の垂直アンテナが用いられる。携帯用のものはフェライトコア入りのループアンテナを用いることが多い。

〔テレビ用アンテナ〕

ダブレットアンテナの前方(送信アンテナ側)にアンテナ本体より少し短い導波器を、後方には少し長い反射器を置いて指向性と感度を高め建物からの反射電波などの映像を乱す電波を入りにくくした八木アンテナ(1925年八木秀次発明)が広く用いられている。UHFテレビ用は波長が短いので小型になるが導波器が多数付いているものが多い。送信用にはスーパーターンスタイルアンテナが多く用いられている。

〔マイクロ波用アンテナ〕

波長の短いマイクロ波やミリ波は光と似た性質が強い。固定局間の通信には途中に光をさえぎるもののない場所を選んでパラボラアンテナを向かい合わせることが多い。パラボラ面(回転放物面)は電波の反射鏡であり焦点の位置にアンテナ本体がある。衛星通信用ではパラボラアンテナを人工衛星に向けるよう追跡制御を行う。このアンテナは指向性が鋭く送受信感度が著しく高い。

〔アンテナの名称〕

アンテナの名称、型式は通常次に示すような項目によって定められている。利用周波数帯、利用無線局の種別。考案者名、形状、指向特性、素子数、反射器の名称、導体上の高周波電流の分布状態など、偏波面、周波数特性。