ある日いきなりやってくる地震。大きくなるとおそろしい被害をもたらす地震。日本は世界でも特に地震の多い国で、むかしの日本の人々は「地下に巨大なナマズが住んでいて、あばれると地震がおこる」と想像していました。さて、ほんとうにナマズがあばれていると思いますか!?

 地球の内部には、押されたり引っぱられたりねじられたりと、強い力がかかっている場所があります。地球をつくっている岩石はとってもがんじょうなのですが、それでも強大な力がかかるともちこたえきれなくなって、ついには壊れてしまいます。その壊れたところから、地面の中を衝撃が伝わっていき、それが地表までくるとゆれを感じます。これが地震です。また、壊れてできたわれ目のことを「断層(だんそう)」といいます。

  

 では、地震を起こす力はどこからくるのでしょうか? 前に、プレートの運動について説明しました。プレートは巨大なかたい岩石の板のようなものですから、これが動いていくときにはものすごいエネルギーがかかります。丈夫な岩石でできている地球の内部はすぐには壊れず、なんとかもちこたえようとします。そうするうちに、地球の内部には動いていこうとする力ともちこたえようとする力の2つのエネルギーが少しずつたまっていきます。エネルギーをためこみすぎた地球は、安定をたもつことができなくなり、やがて限界がくるとエネルギーを一気に放出させます。わたしたちにとってたいへんありがたくない地震は、地球が自分の安定をたもとうとするはたらきなのです。