大陸地殻と海洋地殻は、それぞれを作っている岩の種類がちがうことを説明しました。また、地殻の厚さがそれぞれちがうこともお話ししました。では、それぞれの特徴をもう少しつかむために、地殻のつくりを見ていきましょう。

 大陸地殻の上部は、主にカコウ岩という岩石でできています。海洋地殻は、カコウ岩よりも重い玄武(げんぶ)岩という岩石でできていて、厚さはだいたい5km〜10kmぐらいです。玄武岩の岩石は、大陸地殻の下部の方までもぐりこんでいるので、大陸地殻はカコウ岩でできている部分と玄武岩でできている部分の両方をあわせたものになります。大陸地殻の厚さは、海洋地殻よりもずっと厚く、平均でも約30kmもあります。また、大陸の高いところほど、その下の地殻は厚くなっています。

 大陸地殻と海洋地殻のすぐ下にあるのがマントルです。マントルは深くなるにつれて複雑なつくりになっていますが、地殻の下あたりにある上部マントルは主にカンラン岩という重い岩石でできています。マントルは、アセノスフェアという少しやわらかくなっている層もありますが、大部分はかたい岩石でできています。そして、マントル全体が地球の内部をゆっくりとそれぞれ決まった方向に流れています。これを「マントル対流」といいます。このマントル対流がプレートの運動をひき起こすのです。