事故の実例

  1. チェルノブイリ
  2. スリーマイル
  3. JCO東海村ウラン加工施設臨界事故
  4. もんじゅ事故
  5. 国際評価尺度

スリーマイル(国際評価尺度:5)

        
  1. 発生時間など     
  2. 経緯     
  3. 原因     
  4. 事故による放射線影響

発生時間など
 1979年3月28日
 定給出力の約97%で運転している最中に二次冷却系に異常、主給水ポンプが停止。
経緯
1.主給水ポンプの停止に伴い補助給水ポンプの自動起動。しかしポンプ出口弁が全てしまっていたために二次冷却水は循環をしなかった。
2.一次系の圧力、温度が両方とも上昇
3.加圧器逃がし弁が開く
4.それに伴い一次冷却水が加圧器逃がしタンクにたまる。
4.ECCS自動起動
5.満杯になった一次冷却水は補助建屋に移送
5.ECCS手動停止
6.環境への放射能の放出
6.振動のため一次冷却水ポンプ手動停止
7.炉心損傷が起きる
8.ECCS作動などが復旧
原因
・設計上の原因
加圧器逃がし弁が圧力の上昇に伴って開いたが、圧力が下がっても閉じなかった。
格納容器の隔離が不充分で、格納容器内の水を移送する配管が隔離されなかったため、その中に含まれていた放射能の一部が環境へ放出された。
・人的な原因
主給水ポンプの補助をするための補助給水ポンプの出口弁が閉じられた状態で運転していた。
加圧器逃がし弁が圧力の上昇に伴って開いたが、圧力が下がっても閉じなかったのを放置した。
運転員は原子炉の中には充分な水があると判断し、ECCSを早く止めたり、送られる水の量を少なくしたりした。
冷却手段として残っていた一次冷却水ポンプも運転員が止めてしまった。
事故による放射線影響
 燃料の損傷はあったが、格納容器の閉じ込め機能により、放射性物質の環境への大量放出はなし。
環境に放出されたのは、ほとんどが希ガスであり、ヨウ素セシウムなどの危険な物質の放出はわずかだった。周辺の公衆が受けた放射線の量は、最大でも1ミリシーベルト、平均約0.015ミリシーベルトと健康上影響のない極めて低いレベルで済んだ。
ペンシルベニア州保険局などの専門機関が詳細な調査を行い、放射線による住民の健康影響や動植物の異常はないことを確認。

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