住 居
イギリスの家の特徴
@ 煉瓦造り(これはどこへ行っても同じです)
A とても古い家が多く、今でも暖炉や煙突を使っている家があります。
ケンブリッジでは、築40年50年はあたりまえ、100年のものも沢山ありますし、
16世紀に建てられた家に住んでいる人もいます。築30年は、新しい方なのです。
ただし、新しいから高いかというと全然違います。
日本人は新しいもの好きですが、英国人は古くて由緒正しいものも大切にしているようです。
B 日本のようなアパートマンションはほとんどなく(ロンドンのような大都市は除く)、
一軒屋かセミ・デタッチト・ハウス、庭付きのものがほとんどで、大抵の人は小さくても庭のある家を望むようです。
日本の家もそうですが、間口がせまくても奥行きの深い家が多くみられます。
家の種類
デタッチト・ハウス detached house
一戸建て住宅。
セミ・デタッチト・ハウス semi-detached house
一棟に二軒入る二戸建て住宅。庶民向けとして建てられロンドン周辺に多く見られます。
間取りは一階に居間と食堂と台所があって、二階に寝室と浴室があるという程度のものです。
タウン・ハウスtown house
三階建て以上の大きな数戸続きの建物。ビクトリア朝時代のものなどは壊したり、
塗装を変えられないよう法律で保護されています。
テラスト・ハウスterraced house
1ブロック連続しているような二階建ての簡素な建物。労働者用のものが多い。
カントリー・コテッジ country cottage
古くて美しい田舎の小さな家のこと。花の咲いている庭があり、屋根はわらぶき。
都会に住んでいる人の中には、夏の休暇や週末を過ごすためにカントリーコテッジを借りる人もいます。
『暮らしひとくちメモ』(英国在住者より)
いわゆる木造レンガ造の建物が多いのは・・・
英国の住宅は、外壁に重いレンガを使用してもほとんど地震がないため、問題はありません。
ただし、これはイングランドの話でイギリス西部(ウエールズ方面)にいくと、土壁の建物もおおくなります。
さて、イギリスの住宅で特徴的なのが「普通の一軒家」を真中で割ってまったく異なる2世帯が入居している
「セミデタッチドハウス」でしょう。これは、1930年ころ各植民地からの移住者が増えたため、
土地や費用節約のため、一般的になった形式ですが、第2次大戦後の復興作業が進み、
各地に鉄道網が伸張した際にも、ロンドンで働く人のマイホームブームが発生し、
セミデタッチドハウスはますます需要が増えました。
イギリスで、歩道が発達したのは・・・
洪水の多い国や地方で発達したのが、いわゆる「歩道」ですが、イギリスでは違う意味で発達しました。
その理由は、とにかくロンドンの道路が不潔(馬糞やゴミで)だったため、
道路を人間が歩くこともできなかったというのが理由だとか・・・。
みなさんがロンドンの地下鉄等に乗ると、あちらこちらに
新聞やらごみやらが散乱しているのを目にするかもしれません。
みんな平気でどこにでもゴミを捨てますが、むかしからの伝統なのかしら?
ちなみに、英国のゴミ処理はほとんどが埋め立てのため、日本やドイツのように分別の必要はありません。
イギリスでもポストは赤い?
イギリスで発達した近代郵便制度ですが、当時、ポストの色は緑色でした。
しかし、暗がりでは見えずらい・薄汚い当の理由で、赤に決定(1874年)今にいたっています。