中国神話全般
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中国神話全般




九尾の狐

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
【解説】
中国の伝承。玉藻とも。絶世の美女に化けて時の権力者に取り入り、悪事を行う。最初、インドでは100個の肝を集めようとするが19個しか集められずに正体がばれて逃亡。
その後中国に渡り妲己に化け、殷の紂王を惑わし、逆らう者を焼けた銅の柱に人をくくりつけたり、毒蛇や毒虫の入った穴に人を突き落として楽しんでいたという。
その後日本に渡ったが、鳥羽天皇の精気を吸い取るだけにとどまった。最後は退治されるが、その死体は毒を吹き出す岩、殺生石となり、今でもその石のまわりでは草は生えないという。


広成子(こうせいし)

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
【解説】
中国神話時代の古い仙人。黄帝が至上の道を指事してもらうために訪ねてきたこともあった。


崑崙(こんろん)

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
 土地(the a name of a place)
【解説】
 西方にそびえる霊山。現在ある崑崙山脈とは無関係。


黄帝(こうてい)

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
【解説】
 中国伝説上の帝。礼楽婚姻・文字など多くを民に伝え、秩序ある社会をしいた。この代から中国五千年史が始まる。羆などの猛獣軍を仲間に率いて、炎帝の子孫や蚩尤を倒し中原を平定した。土徳を有するので黄帝と呼ばれる。(土は属性色は黄)。また、軒轅の丘でうまれたので軒轅とも呼ばれる。 三皇五帝のうちの五帝の一人。龍に乗り昇天した。中国人はすべてこの黄帝の子孫であるという。


三皇五帝(さんこうごてい)

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
【解説】
 中国古代伝説で崇拝される帝王・賢人(神)たちのこと。三皇は伏羲神農ジョカ、の三神。五帝は黄帝、帝高陽、帝高辛、帝堯、帝舜、の五王。別説にはこれに有巣、燧人や禹が加わることもある。


尸解仙(しかいせん)

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
【解説】
 仙人の格には天仙地仙・尸解仙の3種あり、その一番下のクラス。いったん死んで(尸解)、否、死んだようにみせかけて仙人になるものをいう。毒を飲んだり、火に焼かれたり、尸解の方法は様々。尸解したのちに抜け殻が残るともいわれる。


蚩尤(しゆう)

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
【解説】
 中国古伝説時代の黄帝のころの諸侯。「人身・牛蹄・四目・六手」とも「亀足・蛇身」ともいわれる、鬼神。妖怪軍を率いて黄帝と争う。大霧をおこして黄帝を迷わすが、黄帝は指南車を使いこれを打ちまかし、蚩尤は戦に敗れる。兵乱の前兆を示す星を「蚩尤旗」という。後に戦の神として祭られることもあった。

 中国の苗(ミャオ)族の英雄神であり、戦神でる。ただし、それは遥か古い時代の話であり、苗族が漢民族に吸収された後には、ただの怪物へと貶められてしまっている。
 彼の姿は、元は青い体色の、一本足の龍であった。だが、苗族が漢民族に吸収された際、それに抵抗した苗族反乱軍が崇拝していたのが 蚩尤であったため、反乱軍が敗北すると同時に彼も龍という地位を奪われ、牛の怪物とされ、そして次第に人々から忘れ去られて行くのである。
四肢に剣、弓矢などを持ち鎧で武装した牛の姿。それが、黄帝に敗北した彼に新しく与えられた姿である。彼の元の姿は、「山海経」に残されている。


ジョカ(女 女咼)

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
【解説】
 中国伝説上の帝。五色の石を練って天の割れたところを補い、大亀の足で四極(天を支える柱)をたてた。また、別説には笙篁という楽器をつくっただけともいわれる。伏羲の妹でもあり妻でもある。人面蛇身の姿で描かれる。「封神演義」においては、千年狐狸精「妲己」を影で操る黒幕として登場する。三皇五帝のうちの三皇の一人。


神農(しんのう)

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
【解説】
 中国伝説上の帝。農業、薬学医学を伝える。また、市をたて物々交換を教えたため医薬、商売の神として祭られる。火徳を有するので炎帝とも呼ばれる。三皇五帝のうちの三皇の一人。


西王母(せいおうぼ)

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
【解説】
 崑崙山に住む最高位の女仙。絶世の美女だったという。


赤松子(せきしょうし)

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
【解説】
 中国神話時代の神農のころの雨師(雨神)。水晶を服用し、火によって尸解した、古い時代の伝説的仙人。


太上老君(たいじょうろうくん)

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
【解説】
 道教の祖といわれる老子が神格化したもの。古い時代では道教の最高神だった。黄帝より興った「道(タオ)」の教えを伝え広めたとされ古くは「道」の思想を「黄老思想」と呼んだ。老子の書「道徳経」からか道徳天尊ともよばれる。玄都の住む仙界の重鎮。(道徳天尊の場合は太清境に住む)三清の一天。


泰山府君(たいざんふくん)

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
 日本の伝説(Japanese legend,folklore)
【解説】
 泰山にすむ人の命をつかさどる神。五岳大帝のひとつ、東岳大帝と混同される。安倍晴明により陰陽道の主神となる。


地仙(ちせん)

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
【解説】
 仙人の格には天仙・地仙・尸解仙の3種あり、その中間のクラス。名山にあそぶ。天には昇らず、地上にいる仙人のことをいう。


天仙(てんせん)

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
【解説】
仙人の格には天仙・地仙尸解仙の3種あり、その最高のクラス。まさしく昇天し、天界に至るものものをいう。


ナタ、ナタク

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
【解説】
 托塔李天王(毘沙門天王)の第三子。兄は、金タ、木タ(西遊記では木叉、恵岸行者)、妹は貞英。
 道教では「中壇元帥」と呼ばれる。元はインドの神(仏教神)。
 封神演義においてはナタ、西遊記においてはナタ三太子、ナタ太子と呼ばれるのが普通であるが、最近はナタクと誤読され、この読み方が広く流布している。
 なお、このナタクという誤読については「漢字だから色々な読み方がある」との意見もあるが、漢和辞典などには「タク」という読み方は掲載されていない。つまり日本語の間違いであり、注意を要する。

 封神演義に登場。魂魄のない人造人間。三面八臂で不老不死、数々の種類の宝貝(パオペイ)を持つ。
戦闘能力は絶大で封神演義の人物中でもトップクラスである。しかし西遊記では孫悟空に敗れてしまう。


盤古(ばんこ)

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
【解説】
 中国古代神話上の、天地開闢の神。世界が混沌としていたときに盤古は生まれ、その死後頭は四岳に、両目は日月に、身体の油は海に、毛髪が草木に、涙が河に、息が風に、声が雷となった。


伏羲(ふっき,ふくぎ)

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
【解説】
 中国伝説上の帝。民に漁猟・牧畜を伝え、宇宙の構造を解明する「八卦」を作った。ジョカの兄で夫であった。人面蛇身、さらに牛首虎尾の姿で描かれる。三皇五帝のうちの三皇の一人。


有巣(ゆうそう)

 中国古代神話上の神(帝)。原初にあらわれた賢人で、そのころは百獣が猛威をふるっていたため樹上に巣をつくることを民に伝えた。


老子(ろうし)

【分類】
 中国神話(Chinese mythology)
【解説】
 姓を李、名を耳、字は伯陽。道教の祖といわれる伝説的人物。天地よりも先に生まれたとも、懐妊して72年してから生まれたとも、さまざまな伝説が存在するが、多く謎につつまれている。周の時代の蔵書官を努めていたとされ、そのころ孔子も訪れ「龍のようにとらえどころのない人物」と評した。 やがて、青牛に乗り、大秦国(ローマ帝国)へ向かう。途中、西関を通るさい関守の尹喜と出会い、老子を大人物と認めた彼の頼みに応じて「道徳経」上下二巻を著す。これが後に言う、書「老子」であり、神仙をめざすものの必須の書である。その後、尹喜とともに西方へ旅立ち、その行方を知るものはいない。のちに、神格化され天・仙の最高神たる太上老君となった。



 
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