TOPIC1-3.ヨーロッパ地域の戦争と紛争

4. バスク紛争
 
国土とその歴史
 
バスク地方は、フランスとスペインの国境をまたぐ地域です。この地域には約300万人のバスク人がすんでおり、その歴史は古く、全く独自の言語、文化を持っています。 しかし、1930年代にスペインの独裁者フランコによって支配され、自治権を奪われ、さらにはその独自の言語、バスク語の使用を禁じられてしまいました。
そして、バスク人はスペインから分離・独立すべるために運動を起こします。非合法組織であるETA(バスク祖国と自由)は、1960年代からスペイン国内で爆弾テロなどの活動を本格化させました。
それらのテロによって多くの犠牲者を出したスペイン政府は、1979年、バスクに自治権を与えました。
この時から、ETAによるテロ活動は少なくなりましたが、1990年代に入ってからもスペイン各地でテロや政府要人の暗殺などが散発しました。
しかし、1998年、ETAは無期限の停戦を一方的に宣言したのです。
 
現在の情勢
 
約1年ほどの間、ETAによるテロ行為はおさまっていましたが、1999年になると再び武力闘争再開を宣言し、テロ活動を起こしました。ETAはこのテロ活動再開の理由を、「依然としてスペインによるバスクへの抑圧があるため」としています。その後、テロ行為が続発し、スペイン政府はこれに対抗することを表明しています。



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