和菓子の歴史

日本人は昔から甘く上品な食べ物を好んでいました。
米や魚を中心とした和食の食生活の中で食べる「和菓子」はなくてはならないものだったのです。

それでは日本におけるそんな「和菓子」の歴史をその時代に登場した代表的な和菓子を中心に少し紹介してみましょう。


大和時代〜奈良時代(645〜782年)  
 日本で初めて牛乳が登場したのがこの時代。当時はまだ牛乳を飲むのすら天皇の特権であったのですが、奈良〜平安時代にかけて牛乳が天皇から貴族へ、貴族から地方の豪族へと広まっていったと伝えられています。またちょうどこのころ初めて黒砂糖が薬用品ではあるものの日本に入ってきたり、小麦の栽培が諸国で始まったようです。ここで初めて
和菓子の材料が登場し始めるわけです。


平安時代〜鎌倉時代(782〜1334年)
 このころ初めてよもぎを用いた「草餅」が現れました。この「草餅」こそが日本で初の「和菓子」だったのです。この草餅は、太古ではよもぎではなく、春の七草に歌われているごぎょう(ははこぐさ)が使われていました。ですが、香り・味・色・薬効に優れるよもぎが中国から入って、今のものに変わっていったのです。


室町時代〜安土桃山時代(1335〜1596年)
 1339年には奈良で饅頭が作られました。これは塩瀬饅頭と呼ばれ日本における饅頭の作り始めとなったのです。饅頭は小麦粉を主原料にふくらし粉と砂糖を混ぜ合わせて中に餡を入れて蒸したもので薄皮と餡の調和でうまさが決まるといわれていて、現在では土地の特産物を生かしたり工夫を凝らした様々な味の饅頭が各地にあります。その他には代表的なものとして練羊羹などが売り出されました。和菓子において餡が多く使われるようになったのはころ時期です。



 江戸時代に入ると安倍川餅きな粉餅氷餅桜餅など、餅をベースとして作ったさまざまな和菓子が登場しました。これらは全国各地で茶店が多くでき始めたことや、他と差をつけようと各店の職人が腕を振るって新しく皆に愛されるようなものを作ろうとしたことなどから生まれたのでした。京都を中心に作られれた京菓子、江戸を中心にして作られた上菓子などが、競い合って、より優れたものを目指し作られたのもこの時代に入ってからです。団子や金つば今でいう京都名物、八つ橋などが製造されたのもです。この時代に作られて今もなおその土地の名物として知られている和菓子は数多く残っています。


 大正時代昭和時代になると、もう和菓子のベースは作られていたため、饅頭なら饅頭、餅なら餅と違った種類のものをどんどん作っていました。第二次世界大戦を挟んだこの時代では1944年から1952年の13年間、家庭用砂糖の販売が禁止され、和菓子の製造は難しいような時代が続きました。またアメリカの敗戦などの影響も含み、たくさんの洋菓子が日本中に広まったのでした。洋菓子の登場によって和菓子は大変おおきな影響を受け、現代のようなおいしい和菓子が創り出されていったのでした。


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参考文献 http://www.wagashi.or.jp/history.htm 和菓子の歴史
       http://www.meikatanbou.com/chi_/chi_.htm 知know