雪の中の生活
駐車場の雪かき
本格的に雪が降りはじめると、一面白銀の世界となります。
朝起きると車が雪ですっぽりうまってしまうこともあります。
まるで車のかまくら 車の周りの雪かきをしてから車の上の雪を落とします
雪かきをするところから雪は積もって スノーダンプで運びます
また車の上にたまっています
家庭用の除雪機
雪ハネやスノーダンプで除雪していると除雪車がうらやましいです
道路の確保(除雪)
朝の通勤に間に合うように早朝から除雪が始まります。市役所に雪見当番がいるそうです。朝2時にパトロールをして、除雪をお願いすると、3時から7時までに除雪をすませてくれるそうです。
ラッセル車で道路の雪をわきによけます クレーダーで路面の圧雪をけずりわきによせる
道路のわきにためた雪はロータリー車で雪を吸ってダンプにとばして積みます
シャベルカーやシャベルローダーで集めてダンプカーに積みます
ダンプに積まれた雪はどうするのでしょうね ダンプの後ろを追いかけてみましょう
ダンプは関川につきました 関川に雪を捨てています
ダンプが乗っているところは捨てられた雪です
これがとけるには5月までかかるそうです
通勤時間にまにあうように除雪は終わります
雪が多いときは、除雪は1日中行われています
上越市除雪対策本部
・上越市長・副市長・道路課長・総務課長・教育長
・南消防署長・北消防署長
上越市は12月1日に市役所に「除雪対策本部」をつくります。市内の道路の除雪・排雪の計画を立てて、仕事を進めます。1晩に20センチ以上降ったときに除雪車が出動します。50センチ以上降ったときには「異常豪雪」といって、非常態勢をとります。市では除雪部隊をつくるわけですが、市の持っている機械だけでは足りないので建設会社にお願いします。
除雪隊は午前2時にジープに乗って市内をパトロールしてきます。新しく20センチ以上降ると、「除雪車出動してください」の電話をかけます。
詳しく知りたい人は
上越市木田1−1−3
上越市役所
0255−26−5111
国土交通省北陸地方整理局高田工事事務所
受け持ちは国道8号線(糸魚川工区・能生工区・大潟工区)18号線(上越工区・藤沢工区・妙高工区)で、125qです。1工区20qぐらいで、時速10〜20qで走りますので1往復に2時間ぐらいかかります。朝の通勤時間に合わせると5時頃から除雪開始です。断続的に降り続く時には、4〜5往復します。
1月中旬の大雪で、高速道路・鉄道・県道とうストップした時には、国道8号線・18号線がゆいいつ、物流(物を運ぶ手段)として動きました。このときは野菜も思うように入荷できず、野菜の値段も上がりました。
どうして国道はストップしなかったのですか?
車両確保を除雪の原則としています(高速道路は全面交通止めにして除雪します)。雪の降り方におうじて24時間体制で除雪に当たります。
下の図は断続的に降り続いた1月15日の除雪の仕事です
*資料は国土交通省北陸地方整備局高田工事事務所提供
除雪にどのくらいお金がかかりますか?
除雪費は年間約3〜4億円です。(年間の道路修理費が約23億円、新しい道路工事費が約50億)
除雪費の中で多いのが薬剤費です。路面の凍結(とうけつ)を防ぐ薬です。スパイクタイヤが禁止され(粉塵公害)スタットレスタイヤになってから
以前よりスリップするようになりました。その防止のためになくてはならない薬です。現在、コストを下げるためにその薬の研究もされています。
道路の除雪以外のお仕事は?
@雪崩が起きないように、せっぴをワイヤーロープのついた除雪機で落とします
A標識の上にたまった雪を落とします
B除雪で区画線が消えてしまうので、それをかくのが春一番の仕事です
C雪がとけたあと、路肩にたまった土をどかします
詳しく知りたい人は
上越市南秦ー56
建設省北陸地建高田工事事務所
TEL0255−23−3136
歩道をかためる
歩道も雪でおおわれてしまいます。人が歩けるくらいの幅を除雪・踏み固め歩道にします。人が歩くと踏みしめられて歩きやすくなっていきます。
大雪が降ると6時起きでお父さんやお母さんが除雪してくれます。学校に行くまでに歩道が作られます。
屋根の雪下ろし
アルミスコップ・雪ハネ・スノーダンプで屋根の雪をおろします。
雪下ろしした雪は流雪講(りゅうせつこう)に捨てます
寝たきりのお年寄りとかはどうするの?
一人暮らしのお年寄りは雪の中でどうしているのでしょう?
市役所の人に聞くと、国・県・市のお金で雪下ろしをしてあげるそうです。市内で5千万円くらいかかるそうですが、災害救助法によって、国からだしてもらうそうです。
清掃センター(ゴミの始末)は休みなし
清掃車は休まず仕事をします 雪のために集積所がどこにあるのか
細い道には入っていけないので わからないので赤い旗を立てます
広い道に面した集積所まで運ぶ所もあります
詳しく知りたい人は
上越市上吉野1379
上越地域広域行政組合清掃センター
TEL0255−20−2052
郵便は休みなし
昔は列車で郵便物を運んでいましたが、自動車交通が発達し全国どこへでも自動車で運ぶようになりました。
道路の除雪が行き届くようになって、交通が確保されたため、郵便がストップすることはなくなりました。
市内の郵便局に車で運びます。 市外・県外にはケースをワゴンに積んで
いったん下ろして、そこから各家庭にはバイクで運びます そのまま大きな車に積み込んでしまいます
配送は1部郵便運輸会社にいたくしています
1件1件の家にはバイクで運びます 雪が降ると、ランドセルカバー スノータイヤにはチエーンもつけます
のようなカバーをかけます
バイクでいけない所はバックやリックサックをかついで徒歩で配達します。最近の郵便物は大きい物が多いので大変だそうです。
雪が降ったときはどのようにくばるの?
高田郵便局は1日に3万8千〜4万2千通。郵便物はその日のうちに配達しなければなりません(特別料金の物をのぞいて)。通常24人で配っていますが、雪が降ると34人に増やします。そのほか3〜4時間だけの非常勤の人を頼みます。それでも夜の7時頃までかかることもありました。それでも配りきれず、1部翌日になることもあります。雪の様子で郵便が送れても住民のみなさんはよく理解してくれます
詳しく知りたい人は
上越市大手6−2
高田郵便局
TEL0255−23−2275
電車は住民の足
線路や駅の除雪
*写真は上越よみうり平成13年1月18日
高田駅は駅員15人・除雪隊員3人で仕事をしています
除雪の仕事は主に
@線路の除雪:始発電車が動く前にラッセル車やロータリー車で除雪します。
しかし、大雪のときはそれでは間に合わないので、途中でも電車を止めて除雪します。
Aポイントの除雪:
高田駅は単線なので上り線・下り線が通るたびにポイントを切り替えなければなりません。
普通は水を出してとかしたり(散水式)、熱風を出してとかしたりします(熱風式)。
大雪になるとそれだけでは間に合わないので、除雪をします。手作業です。
Bホームの除雪:お客さんが滑らないようにホームの雪かきもします
大雪になると
*新聞記事は「上越タイムス」平成13年1月18日
高田駅では13日から18日の大雪で
1月14日:ポイントが動かず30分〜1時間電車がおくれた
1月15日:運休34本(1日に48本通ります、そのほか貨物も通る)
1月16日:運休33本
遅れや運休になると
・バスの代行輸送をします。(15日は道路も交通渋滞でお手上げでした)
・早朝、高等学校に交通情報を連絡します。それを受けて休校や登校時間を遅らせたりしているようです
詳しく知りたい人は
上越市仲町4ー1−1
高田駅
TEL0255−23−3136
電気は生活を支えるエネルギー
電気は現代の生活を支える大事なエネルギーです。停電になってしまったらとてもこまります。
雪による被害
大雪が降ると電柱にたまった雪の重みや雪の重みで倒れた木で電線が切れることがあります
冠雪(電柱の上にたまった雪) 雪の重みで木が折れて 雪の重みで枝が電線におおいかぶさってしまった 電線にひっかかってしまった
雪が降ると
電線の状態を見て回ります(巡視) 事前に被害を防ぎます
*写真は東京電力上越営業所
車が入れると事は作業もしやすいが、 命綱をつけての作業
車が入れないところもある こすぎで雪を除去します
大雪の被害は
降雪量が上越市で1メートル・浦川原村で2メートルを記録した翌1月18日は、巡視基数(電柱の数)9500基・巡視人数93名で行いました。倒木は24本あり、倒木による断線が3件。柏崎・虫川の10区間で停電がありました。そのほか、冠雪除去(電柱の上に貯まった雪を取り除く)作業は824基ありました。
雪以外の自然環境による被害
@風 :冬期間は低気圧の通過により風速20メートル前後の強風が吹き荒れ設備を痛めつける。
A塩 :強風による荒波が運ぶ塩分が電線・機器・碍子とうの設備に付着し、電線のトラッキングや機器のさびなどによる。
電波障害の塩害を発生させる。
Bかみなり:1年間を通じて雷が発生し、夏季はむろん、とくに登記雷のエネルギーはようしゃなく配電装置をいためつける。
平成11年度における高圧事故と原因
永久事故件数 :33件
雷によるもの :13件
倒木によるもの :7件
飛来物によるもの:3件
鳥獣害 :2件
その他 :8件
焼損機器(ほとんど落雷による):73台
電線の工夫
電線は雪の重みで切れます。降った雪が電線に巻き付いて30センチにも成長することがあります。そこで開発されたのが、ひれつき電線です。電線が回って、雪が成長しないようになっています。
*図は上越市立大手町小学校著「雪の町からこんにちは」日本教育出版社
詳しく知りたい人は
上越市大町2−2−24
東北電力上越営業所
TEL0255−23−3131