環境汚染

環境汚染は工場から排出されるけむりや汚水だけではありません。農業でも、技術の進歩による環境破壊はおきました。

 農薬や化学肥料、除草剤は大変便利で、大量生産が簡単になったり、作業の手間ひまが大きく減ります。ですがその使い方によっては大きな代償を払わなくてはいけません。まだ農薬の恐ろしさに気づいていない頃、大量に農薬が使われ、土や水も次第に汚れていきました。農薬をまいた田んぼの土には農薬や除草剤が残り、私達の口に入る作物にも落ちきらなかった農薬が残っていて、人体に影響を及ぼしたこともありました。少しの量の農薬でも、わたしたちの体の中で分解できず体の外に排出できない成分だと、だんだん体に蓄積されていくこともあります。

 環境汚染は土だけではありません。田んぼから流れていく水も農薬や除草剤・化学肥料で汚れてしまい、そのまま川に流れ込んで川を汚しています。昔、あまり化学肥料や農薬が使われていなかった頃、田んぼにはホタルやタニシ、ドジョウなどの生物もたくさんいましたが、今では農薬によってそれらの生物が死んでしまい数が減って、生態系がくるってきました。人々がその変化に気づくのは影響が深刻化してからです。技術の進歩で農作物がたくさんとれるようになり、豊かになりましたが、自然を破壊し、人間の体にも影響があらわれていったのも事実です。

農家の取り組みとしては、今まで使っていた除草剤をやめて水田にカモやコイを放し、彼らに雑草を食べさせたりする方法をとっている人達もいます。