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 約1200年以上もの間、受け継がれるのには、それなりのシステムや守るための工夫がありました。

 奈良時代に、「雅楽寮(うたまいのつかさ)」という雅楽をする専門家を育てる学校があったのです。

 当時、雅楽を鑑賞したり、演奏したりできるのは、天皇や貴族でした。貴族の中から選ばれた若者が、「雅楽寮」で勉強し、楽人(がくじん)になりました。宮廷の行事や儀式は、雅楽とともに催されていましたので、楽人を育てる必要があったのです。

 その後、天皇や皇族のそばで、楽人がずっと育てられ、現在では、宮内庁式部職楽部(くないちょうしきぶしょくがくぶ)がその役割を果たしています。