銀河鉄道巡りの旅 ■ 鳥捕り
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フレーム無

 「わっしは、鳥をつかまえる商売でね。」

 「鷺を押し葉にするんですか。標本ですか。」
 「標本じゃありません。みんなたべるじゃありませんか。」

 「どうです、少しおあがりなさい。」
 鳥捕りが、いちめんのかわらははこぐさの上に立って、まじめな顔をして両手をひろげて、じっとそらを見ていたのです。

 鳥捕りは、すっかり注文通りだというようにほくほくして、両足をかっきり六十度に開いて立って、鷺のちぢめて降りて来る黒い脚を両手で片っ端から押えて、布の袋の中に入れるのでした。

 すると鷺は、蛍のように、袋の中でしばらく、青くぺかぺか光ったり消えたりしていましたが、おしまいとうとう、みんなぼんやり白くなって、眼をつぶるのでした。



いよいよ白鳥区も終わり…⇒



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