広島城にある護国神社は参拝の人が絶えない。 七五三や初詣の頃は多くの家族づれでにぎわう。 しかし、その傍らにある地下壕のことを関心をもって見る人が何人いるだろうか。 14、5歳の少女が「お国のために」と必死になって仕事をし、そしてその多くが亡くなった。 原爆投下後の混乱の中でさえ、自分たちの任務を忘れなかった。 
 その地下壕の中は今はもう何もない。 見学の時は懐中電灯を持って入らないと真っ暗で何も見えなかったが、数年前、やっと蛍光灯が設置された。 内部の復元を求める声があるが、なかなか実現しない。 せめてもの思いでイラストを描いてみたが、細部まではわからなかった。 より正確なものにするためにこれからも継続して調査していきたい。 戦争を風化させないためにも。
 
                                             

2003年1月