トップページ>水にまつわる環境問題>水質汚染>海洋汚染>

化学物質汚染

ここでは化学物質汚染について説明しています

化学物質汚染の原因 化学物質汚染の原因を説明しています
化学物質汚染による被害 化学物質汚染による被害を説明します
化学物質汚染の原因
 化学物質による汚染の原因は、その名の通り化学物質などです。これらが工場からの廃棄物の垂れ流しや合成洗剤の使用、農薬の散布などによって水に溶け込むなどして、最終的に海に流れ着きます。また、工業地帯などは水が近くにあると便利なので川沿いや海岸沿いなどにあることが多く、それらも関連してきています。もっとも、現在は化学物質の投棄に関する法律や条例の規制が厳しく、工場などからの化学物質の投棄は基本的に減少しています。ちなみに、汚染物質のほとんどは陸で使われた物が海に流れ出た物です。その中でも汚染原因の中で重要とされたものは、難分解性汚染物質(POPs)と呼ばれる物です。
 先ほど述べたように現在では汚染物質の垂れ流しなどは少なくなってはきましたが、現在では程度はともかくとしてほとんどの海洋生物の体内から検出されています。特に、食物網の高い位置に属する生物ほど高い濃度で化学物質が含まれている傾向にあります。これは生物濃縮と呼ばれ、食物連鎖によって化学物質などが次第に濃縮されていく事をいいます。ただ、化学物質の蓄積量は生物の種類によってまちまちで、さらに海洋での化学物質の濃度にも差があります。一般には河口付近などの内湾では高く、外洋では低い傾向にあります。
化学物質汚染による被害
 化学物質汚染の被害は、主に海洋生物の免疫力の低下や、奇形の出現などです。過去にも直接の原因はウイルス性の病気ではあったが化学物質の体内蓄積による抵抗力の低下によるアザラシの大量死が発生していますし、こちらは重化学物質汚染の例ですが、日本の四大公害病の一つである水俣病は、工場から垂れ流しにされたメチル水銀が蓄積した魚を人間が食べた事によって引き起こされています。化学物質の多くは油に溶けやすい性質で、これによって体内の脂肪分に化学物質が集まりやすく、えさの中の脂肪分をとおして生物濃縮が進むと考えられています。

このページのトップへ▲
<海の生態系 原油汚染> "富栄養化">>
<<地下水の汚染 <河川の汚染 トップページ>