トップページ>水にまつわる環境問題>水質汚染>海洋汚染>

原油汚染

ここでは原油汚染について説明しています。

原油汚染の原因 原油汚染の原因について説明しています
原油汚染の被害と対策 原油汚染の被害と対策方法について説明します
原油汚染の原因
 原油汚染の原因は、主にタンカーの座礁などがもとになっていますが、そのほかに船自身から捨てられた油なども原因となっています。実際、船の航路沿いには油が浮いている場所が多いようです。
 海に流出した原油は次第に薄く広がっていき、海水と区別がつかなくなるくらい薄くなります。さらに、海水に溶けるのはごく一部のみなので、最終的には波や風によって近くの海岸に流れ着いてしまいます。また石油には揮発成分が多く含まれており、それらが大気中に揮散すると、最終的にはタール状の揮散しにくい物質が残ります。一般にこれはオイルボールと呼ばれています。これらは風や波によって広い範囲の海岸に流れ着いたり、あるいは海底に沈んだりします。場合によっては、バクテリアなどに分解され、無害化する事もあるようです(図2)。

図2:原油汚染の広がり方
原油汚染の被害と対策
 原油汚染が環境や私たち人間にあたえる打撃は多く、さらにその被害は広い範囲に及びます。環境にあたえる影響としては、魚のショック死や海生哺乳類の呼吸阻害、海藻やマングローブの枯死、これらによる海洋生態系の破壊(海鳥のえさの消失など)があげられます。
 人間にあたえる影響としては、基本的に景観の問題として海水浴場や自然公園などの破壊、それによるレクリエーションの減少などがあり、また人間に実害が出るような場合としては、油臭い魚の出現や魚など海洋生物に蓄積された発ガン物質の摂取などがあげられます。

 基本的に原油の除去作業は困難で、また完全に原油が回収される事は多くありません。今までにもさまざまな処置が考え出されましたが、副作用の問題などもあり、対応の難しさをあらためて思い知らされています。また、過去の人為操作が長い目で見るとかえって環境に大きな負担を与えたケースもあり、ある程度の回収作業が終わったら自然の浄化作用を利用するという考え方も出てきています。

このページのトップへ▲
<<海の生態系 <化学物質汚染 "富栄養化">
<<地下水の汚染 <河川の汚染 トップページ>