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新選組組織図

新選組の慶応元年六月頃の組織図です

 

新選組は当時の組織編成とは多いに違い、小隊制を取り入れた大変画期的な組織編成でした。組織のトップは局長。その補佐役が副長。参謀は、局長−副長に対する、アシスタントスタッフのようなものです。

更に士官として、助勤と監察が副長の下に置かれています。助勤は、内務では両長(局長、副長)を補佐し、実戦では小隊長として一隊を指揮します。監察はいわゆる密偵のような情報将校で、副長の元で内外の情報収集及び諜報活動をしており、隊内の監視等もしていました。

図を見てもわかるように、隊の機能上、助勤、監察という、影の局長とも言えるように隊のすべての士官を直接握っているのは副長です。局長は、隊の総帥、隊の顔として、隊の殆どの雑務から離れて立ちますので、監察の報告を受け、出動を決め、それを助勤に命令、指示して、実際に隊士を動かすのは副長ということになります。

この方法は、命令系統が一本化されているので、決断も行動も早いです。

もちろん、副長は局長に対して責任は負わなければならないけれど、万一、失敗したときの責任は、すべて副長にあります。副長が腹を切れば済むことで、局長の名誉つまり隊の名誉は傷つくことはないのです。

この副長の位置に、新選組では終始、土方歳三が座っていたのです。

重要な部分を副長が一任していたのだから迅速な指揮と新選組の強さの一つと言える

絶大な機動性が充分発揮された訳なのです。この副長の役割は、そう誰でも出来るものではありません。知勇兼ね備え、責任感が強く、失敗は許されないだけに、先が読める力も持ち合わせていなければなりません。これが出来たのが、歳三ということになります。