皆既月食のときに月が赤く見えるのはなぜか？

基本的に皆既中の月には太陽の光が届かないので、地球の影というと 輪郭のはっきりした円形を
想像し、真っ暗のように思いがちですが、実際には皆既中の月は赤銅色に見えています。
これは、地球大気に原因があり、大気による屈折により影の中に入り込んでいくために影と言っても真っ暗ではないのです。

地球に大気に入り込んだ光は、空気中の酸素や窒素の分子や塵に当たり
紫から青い光の成分は乱反射して行きます。
それによって進路を曲げられ、その一部が本影の中に届くのです。
それが、皆既中の月面をわずかに照らし出します。
また、波長の短い光は地球大気を通り抜けることができず、大気中を長く通った光は、
より波長の長い赤い光の成分だけが通り抜けていくことができます。
同じ理由から本影の中に届くのです。月面上に夕焼けが映っていると思うと分かりやすいでしょう。
しかし、 輪郭はぼやけていて、はっきりした線にはなりません。
同じ影の部分でもより中心部の方が暗く縁に近い部分ほど赤い色に加え緑色の成分が混ざってきます。

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