ブラジルの人々の生活 page.2

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〜 その他〜

 まず始めに、ブラジル人の祝日や特別な日を由来とともに解説してゆきたいと思う。

(1) 12月31日(大晦日)
 日本と同様、新年を祝うパーティを開く、という伝統がある。そのほかにもサンパウロなどで「ウンバンダ」の信者が海岸に集まり、女神を祭るのもこの日である。

Q3. 「ウンバンダ」とはどのような宗教なのですか?女神とは一体何ですか?
A3. ウンバンダは、アフリカの宗教(主にバンツー族のもの)、ヨーロッパの魔術やスピリティズム、インディオの信仰などが組み合わされてできた宗教で、主にブラジル南東部に広まっています。アフリカの宗教の色はそれほど濃くないといわれています。
  「女神」は、ヨーロッパの魔術の信仰対象から影響を受けたものだと思われます。

(2) 4月21日(チラデンテス記念日)
 この日は、ブラジル独立運動を志していたチラデンテスが処刑された日であり、ブラジルがポルトガルから独立した後に「英雄を称える日」として設定された祝日である。ちなみに「チラデンテス」というのはあだ名で、「歯を抜く」という意味である。このあだ名は彼が歯科医を営んでいたことからつけられた。

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(3) 3月〜4月(聖週間)

 聖週間とは、キリスト教徒がキリストの功績を記念して祈る週の事である。この週の日曜日には「復活祭」、木曜日・金曜日にはそれぞれ「聖木曜日」「聖金曜日」という名前がついている。ブラジルでは、聖金曜日から復活祭の翌日の月曜日まで祝日となっている。なお、正確な日程を記していないのは聖週間が毎年変わるからである。

Q4. なぜ「復活際」と呼ばれているのですか?また、人々はこの日に一体何をするのですか?
A4. 復活祭とは、イエス・キリストがはりつけにされた3日目に「復活」したことを祝うキリスト教最大の祭日のことです。このように、ブラジルの文化の中にはキリスト教(カトリック)の文化が色濃く残っているのです。
  復活祭の日、人びとは教会の復活祭ミサへでかけます。家庭では、子供達が親からプレゼントを貰ったり、卵に絵を描いて遊んだりします。(実際は、国によって復活祭に何をするかが多少違うようです)

(4) 5月1日(メーデー)
  日本でも同じ呼び名で知られる国際的な労働者の休日。ブラジルでは、1925年から国定記念日として定められている。

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(5) 6月(聖体祭)
 カトリック教会の重要な儀式の一つ。先に述べた「復活祭」の60日以降の木曜日に行われ、聖週間と同じように毎年祝日の日が変わる事が特徴である。聖体祭の起源はイエス・キリストの「最後の晩餐」であり、聖体祭がある各国では「聖体行列」を行う事で有名である。

(6) 9月7日(独立記念日)
 文字通り、1822年にブラジルがポルトガルから完全に独立した日を記念する祝日である。「Independencia ou morte!(独立か死か!)」というドン・ペドロT世の独立宣言は有名である。

アルゼンチン・・・ 1816年にスペインからの独立を宣言
チリ・・・ 1810年にスペインから独立
コロンビア・・・ 1819年にスペインに勝利後、独立を宣言
ペルー・・・ 1924年にスペイン軍を破り、独立を実現

 このように、他の南アメリカ諸国も1810〜20年代に続けて独立していました。