Q1. フラメンコとスペインの関係を教えてください。
A1. スペインには独自の文化や言語を維持してきた民族集団があります。北東部および地中海の島々にすむカタルニャ人(全人口の16%)、北西部にすむガリシア人(8%)、ビスケー湾沿岸にすむバスク人(2%)、放浪民ロム(ジプシー)などがそれにあたります。そして、スペインはイベリア半島の先住民と半島を征服、支配したさまざまな民族とが混血して形成されてきました。後から侵入した民族には、地中海人であるローマ人をはじめ、スエビ族、バンダル族、西ゴート族(→ ゴート族)、テウトニ族などがいます。
 フラメンコの発生にたずさわったとされるスペイン南部のロム族(ジプシー)は人種的に差別を受けてきました。様々な文化や民族性を秘めたフラメンコは、その抑圧と、放浪民族であった彼らの背景が影響しています。

Q2. スペインで盛んなスポーツやレクリエーションを教えてください。
A2. 観戦スポーツで人気が高いのはサッカーで、ファンが大勢います。自分で楽しむスポーツとしては、ゴルフ、バスケットボール、テニスなどです。地域によっては、「狩猟」、「スキー」、「釣り」も人気があります。
あの有名な「闘牛」の人気もあります。スペイン伝統国技の闘牛は、単なるスポーツ観戦ではありません。闘牛士の勇敢な精神、敏捷(びんしょう)さ、高度な技や芸術性が評価されます。
 映画も人気が高いです。マドリードやバルセロナでは、演劇、音楽、ダンス、オペラが盛んです。また、博物館や美術館がたいへん充実していて、ゴヤ、ピカソ、ベラスケスなど、スペインが生んだ芸術家の作品をみることができます。マドリードにあるプラド美術館は世界でも有数の美術館です。
家の外での社交の場となるカフェは、常ににぎわっています。


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Q3. スペイン国内の結婚の形式を教えてください。
A3. スペインの若者は、結婚前に両親の承諾を求めます。結婚前の婚約期間が比較的長いのですが、それはその間に結婚生活に必要なお金を貯めるためです。平均結婚年齢は男性27歳で、女性は20〜24歳です。離婚率は低いです。

Q4. スペイン内の家族構成はどのような風になっているのですか?
A4. 今日、日本と同様に、スペインでも核家族化が進んでいます。
しかし、数がへったとはいえ、大家族の絆(きずな)はいまだに強い。伝統的に、夫は一家の長とみなされ、妻は家事と子供の世話を担当してきました。ただし現在では、都市圏にすむ女性の場合、家の外で働く人も増えています。

Q5. スペインの言語とコミュニケーションについて教えてください。
A5. 簡単なスペイン語を紹介します。
オラHola. (やあ)
ブエノス・ディアスBuenos dias.(おはよう)
ブエナス・タルデス!Buenas tardes. (こんにちは)
エンカンタード・デ・コノセレEncantado de conocerle. (お目にかかれて光栄です)
コモ・エスタ・ウステComo esta Usted? (お元気ですか)
ビエン・グラシアスBien, gracias. (元気です、ありがとう)
現在、スペイン語はスペイン本国以外にも世界各地で使われています。(エルサルバドやコスタリカなどの中米諸国、アルゼンチンやチリなどの南米諸国などです。)

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〜 祝日の紹介 〜

・3月
サンホセの火祭り(聖ヨセフの大かがり火の祭り)がある。精巧につくられた巨大な張り子の人形が町中に飾られる。人形は、有名人やその年の出来事を風刺的に表現したものが多い。祭りの終わりには、もっとも人気があったものをのぞき、すべての人形が燃やされ、花火がうちあげられる。

・ 5月と6月
何十万もの人々が馬や馬車にのって、聖霊降臨祭を祝うためにエルロシオをめざす。聖母マリアをたたえる巡礼の旅である。エルロシオではフラメンコをはじめ、さまざまな祝祭の行事がつづく。

・ 7月
サンティアゴデコンポステラへの巡礼の旅があり、スペインの守護聖人である聖大ヤコブ(サンティアゴ)の祝日をいわう。世界中からあつまった巡礼者がカトリック教会からの贖宥(しょくゆう)をうけるため、ピレネー山脈からガリシアまで徒歩で旅する。7月にはパンプロナのサンフェルミン祭もある。この祭りでは、牛が町の通りを追い立てられて、闘牛場までいく。