5番
出典:「古今集」より
奥山
おくやま
に
紅葉
もみじ
ふみわけ
鳴
な
く
鹿
しか
の
声聞
こゑき
くときぞ
秋
あき
はかなしき
猿丸大夫
さるまるだゆう
■口語訳
人里離れた深い奥山で、一面に散りしく紅葉をふみわけ妻を求めて鳴 いている鹿の声・・・。その声を聞くとき、秋の寂しさが私の心にもしみて、一押し悲しく感じられること だなあ。
■作られたワケ
秋、
是貞親王
これさだしんのう
のおやしきで歌合せがあるので、つくられたそうです。
■作者プロフィール
猿丸大夫(?〜?)
奈良時代の人とも、平安時代初期の人ともいわれていますが詳しいことはなにも わかっていません。三十六歌仙の一人に加えられていますが、実際にいた人かどうかも わかりません。