「天然ガスとは、油田地帯、ガス田地帯から産出するメタンを主成分とする無色透明で高カロリーの可燃性ガスのことをいいます。
地殻にガス単独で貯えられているものを構造性ガス(ガス田ガス)、原油と共存しているものを油田ガス、地下水に溶解しているものを水溶性ガスといいます。
 天然ガスは、左の図のように、古代の動植物が土中に堆積して生成されたものと一般的に言われていますが、最近、地球誕生時に地殻の内部に進入した炭化水素などが変化してできた天然ガスが存在するという「地球深層ガス説」や、世界の12の海溝にシャーベット状のメタン(メタンハイドレート)が存在するとの調査結果が発表され、天然ガスは、これまで予想されていたものより広い範囲に、しかも大量に埋蔵されていると考えられています。」
 

 また、都市ガスとして供給される天然ガスは、熱量、燃焼性の調整、また漏れた場合に速やかに知覚できるよう付臭を行ったものです。天然ガスは、現在の都市ガス原料の約80%を占めています。

        かぎカッコ内・画像(上)と表(下)は社会法人日本ガス協会からの引用です。

都市ガスの組成例
成 分
13A都市ガス
熱量:46.05MJ/m3
メタン (CH4)
88.2%
エタン (C2H6)
7.0%
プロパン(C3H8)
1.8%
ブタン (C4H10)
3.0%

 


 クリーンなエネルギー

 天然ガスは、メタンを主成分としたガスで、硫黄分、その他の不純物を含まないため、燃やしてもSOxやススを発生せず、また地球を温暖化するといわれるCO2の排出量も石油より2〜3割少ない、クリーンなエネルギーです。                           


高い安全性

 天然ガスは、空気より軽く(対空気比重0.65)、もともとガス体なので、液体燃料のように地上に滞留せず、上方に拡散します。燃焼下限界(燃焼することのできる空気中の燃焼濃度の下限)が、他燃料に比較して高いこと(約45%)自然発火温度も高いことから他燃料と比較して安全性が高いエネルギーです。
また、CO等の毒性物質が含まれていませんので、ガス中毒の心配はありません。


天然ガスは、中東に偏ることがなく世界各地に存在し、埋蔵量は2003年12月現在で約176兆m3が確認されており、可採年数は67年と石油の41年に比べて約30年長くなっています。さらに新しいガス田が次々に発見され、将来の埋蔵量は現在の3倍程度が予測されています。

天然ガス確認埋蔵量の地域構成

(社会法人日本ガス協会ホームぺージより)
http://www.gas.or.jp/default.html