おもしろどどいつ紹介
このページでは、私たちが読んで感動した どどいつ を紹介します。
この色は説明または感動ポイントです
読み方が わからない時は、漢字(かんじ)の上にカーソル(←これ)をあててみてください。
◎とばすつもりの輪ゴムが痛い だまってさびしさこらえてる 則武魚心
「輪ゴム」は何をたとえているのでしょう。
◎角がたつのを気づかう嫁が のんだ言葉にみぞを知る 下村美智子
お互いの気遣いでかえって苦しくなってしまう、嫁と姑の関係はどの時代でも難しいようです。
◎カレーが匂う どこかの家で 町中 稚い 妻ばかり 織田寧爺
誰でも簡単に作れるカレー・・・読み手のイメージした温かい家庭の落とし穴を、鋭くつついています。
『二十六字詩 どどいつ入門』 (徳間書店)より
◎あの人の どこがいいかと尋ねる人に どこが悪いと問い返す
あざやかな切り返し方が素敵ですね
◎顔見りゃ苦労を忘れるような 人がありゃこそ苦労する
苦労を忘れさせてくれるほど大切な人のために頑張ります
◎恋に焦がれて鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が身を焦がす
蛍は鳴かない代わりに身体を光らせて(→焦がして)生きるのです
◎星の数ほど男はあれど 月と見るのは主ばかり
星と月の対比。月はすぐれたものを表すことがあり、ここでは「想い人」のことだと思われます
◎面白いときゃお前とふたり 苦労するときゃわしゃひとり
遊び女にふりまわされる男の哀愁(あいしゅう)…
◎上を思えば限りがないと 下を見て咲く百合の花
高嶺の花(たかねのはな=手の届かない人)も良いですが、身近な所に可愛い花が咲いていることも…
◎ぬしと私は玉子の仲よ わたしゃ白身できみを抱く
「きみ」に、「君」と「黄身」をかけています。なるほど、の一句
◎白だ黒だとけんかはおよし 白という字も墨で書く
白と黒は、相反するものの象徴です
◎主は二十一 わしゃ十九 四十仲良く 暮らしたい
ふたりの年齢を合わせて四十歳。それと始終(しじゅう=いつも)をかけています
中村風迅洞著『どどいつ万葉集』(徳間書店)
<ちょっと番外>
立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花 …という有名などどいつのパロディ
◎寝ればつんつん 座れば無心 立てば後ろで 舌を出す
無心とは遠慮なく人に金品をねだること。にくらしいけれど舌を出すという所がちょっと可愛い
◎立てば食欲 座れば布団 歩く姿はブリの腹
有名な『落第忍者乱太郎』にて…想像してみるとすごい言われようです
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