おとな > 遊びの発達3ステップ / 第2ステップ

この時期の遊びの性質を、私達は“遊びを練る”と表現します。つまり幼児期に得た最低限の情報を土台として応用し、より楽しく遊ぶための計画、工夫、協力をするようになるという事です。情報量が増え、体力がつき、行動範囲が拡大するので、できる事が一気に増えます。手当りしだいに遊ぶのではなく、興味の対象も少しずつ絞られていき、その中から自分の適性を見出していくのです。
 
遊びを通じて友達関係を自分で築いていくのは、この時期の重要なポイントです。幼児期のお友達の場合は、基本的にはお互いに自分本意な付き合いなので、同じ欲求が重なると収拾がつきません。ところがこの頃になると、場面によって自分の感情をコントロールし、友達との関係を保とうとする様になるのです。そういった意識の芽生えは、社交性や情操などを身につける事につながります。
 
文字の読み書きを習うのもこの頃です。一人で絵本や本が読めるようになります。自分で本を選び、読む事で、興味のある分野への探究をする事や物語の世界に浸る事は、他の遊びを想像力豊かなものにします。本を読む事は社会問題になっている読解力にも大きく影響しますし、美しい文章や、詩を読むことは寝る前や一人の時の過ごし方の一つとしても重要だと思います。
 
この時期にどれだけ自分の思いや感情を表現する手段を“遊び”として練る事ができたかがその子の知識を幅広いものにし、感受性や創造力、応用力など多くの力を育むことにつながるのです。