a,化石燃料の大量消費
主な原因は大量の化石燃料の消費にあります。この化石燃料の持つエネルギーは、その動植物が化石となる以前の過去何十年もの間、太陽の光を浴びて成長する過程で蓄えたものです。主成分は炭素などの元素であり、それは化学反応を経て生命体の中に蓄積されたもので、それを掘り出して燃焼するということは、過去に蓄積された太陽エネルギーを大気中に再放出することになるのです。産業革命以降私たちは自分たちが便利で豊かな生活をすることしか目に入らず、なんの計画性もなしに大量の石油や石炭などの化石燃料を好き放題使い続けてきました。もう今となっては風呂、暖房、厨房、自動車、バイクなどなど、私たちの日常生活は、石油や灯油、ガソリン、軽油などの化石燃料を燃やすことにより成り立っています。たとえ目の前で石油を燃やさない場合でも、都会から遠く離れた火力発電所で石油や石炭が燃やされ、ボイラー、タービン、発電機、変電所、送電線を経由して電気が都会に送られています。豊かで便利な生活は、膨大なCO2の排出の上に成りなっているのです。地球温暖化を引き起こす原因物質が温室効果ガスとは言っても、特にCO2は私たちにとってとても身近な存在であり、生活や生産活動に密接に関係している点で重要です。もちろん人間を含め動物はO2を吸収しCO2を排出する。つまり呼吸をしながら生存している点でも、切っても切れない関係にあります。
b,森林伐採
人間が家を建てたり、家畜を飼ったり、畑を作ったりするごとに森林を伐採しました。植物は成長するときに空気中のCO2を吸収してくれるのです。つまり、森林を伐採することによって、CO2の量を減らしてくれる大切な自然を大量に減らしてしまったのです。森林は温暖化現象を止めること以外にもいろいろな面で私たちを助けてくれる、地球上で生きていく上での、いわば大切なパートナーなのです。私たちは植物の利用を減らすことはもちろんのこと、植物を増殖させる努力もしていかなければなりません。
c,電化製品の普及
CO2の排出量増加の大きな要因の一つになっているのは他にも、家庭での電化製品や乗用車の普及と考えられます。特に家庭でのエネルギー消費量は1965年と比べて約3倍増加しており、私たちが毎日の生活から排出するCO2の量は、全世帯を合計すると、日本全体のC02排出量21%を占めます。このことが温暖化の進行を促進させているのは明らかです。
出典:環境省地球環境局地球温暖化対策課「地球環境保全に関する関係閣僚会議(2003年8月29日)」資料
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