シノカントが五歳の時のことです。

反抗期も過ぎ、家のお手伝いもできるようになりました。
この日の食卓には、各地でとれる魚や農産物から作られた料理が並んでいます。

父「シノカント。お前も、家のお手伝いができる年頃になったようだな。」
シノカント「うん。」
母「今度の晴れた日。お父さんの仕事へ、一緒に行ってみたらどうだい?」
シノカント「うん……。」

彼はあまり行きたいとは思いませんでした。
彼には、まだ仕事というものが怖かったのです。












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