移動性高気圧



移動性の高気圧は、春と秋に日本付近を通過する高気圧です。
日本付近は、夏は南の太平洋高気圧が、冬は北のシベリア高気圧が 支配します。春と秋は二つの大きな高気圧の間に位置するため、 低気圧が前線を伴って通過することが多くなります。
このため、春と秋には低気圧と移動性高気圧が日本付近を交互に通って、 天気は周期的に変化しやすい時期といえます。

移動性高気圧が通過するときは、晴れの天気が続きます。
春は移動性高気圧が発達しながら通過することが多いので、 高気圧の後面の期間が長くなります。そのため、南から暖かくて湿った 空気が入りやすくなり、よく、春霞といわれます。
一方、秋は移動性高気圧が衰弱しながら通過することが多いので、 高気圧の前面期間が長くなり、北から冷たくて乾いた空気が入りやすく なります。そのため、冷たくさわやかな秋晴れとなり、空気は澄み高空も 見えるようになります。