湾岸戦争

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[イラク]

湾岸戦争は、1990年8月2日にイラクがクウェートに侵攻したのを機に、 アメリカ合衆国が中心となり、国連が多国籍軍の派遣を決定し、1991年1月17日にイラクを空爆した事に始まった戦争 の事です。
イラクのクウェートへの侵攻を湾岸戦争の開始ととらえることもあります。

1988年8月20日、イスラム原理主義国家イランとサダム・フセイン大統領独裁国家イラクとの 8年間に及ぶイラン・イラク戦争が一応の停戦を迎えました。
この戦争の結果、イラクは600億ドルもの膨大な戦時債務を抱えることとなり、経済 の回復も遅れていました。
しかし、戦争中にアメリカ合衆国、ソビエト連邦などの大国や、ペルシャ湾岸のアラブ諸国に援助された軍事力は、 イスラエルをのぞいた中東では最大でありつづけました。

このような中で、サウジアラビア、クウェートがOPECの割当量を超えた石油の増産を行なったことにより、 石油価格は大きく下がり、石油輸出に依存していたイラク経済にさらなる打撃を与えていました。
またクウェートは、イラン・イラク戦争時にイラクに援助した100億ドルの資金を返還するよう働きかけた上、 イラクが領有を主張しているルメイラ油田から大量採掘を行いました。

そのような状況の中、1990年8月2日午前2時(現地時間)、戦車を中心とするイラク軍機甲師団はクウェートに侵攻を開始しました。

●○国旗への用いられ方○●

イラクの国旗には、湾岸戦争後、コーランの「神は偉大なり」という聖句が加えられました。
そのため、湾岸戦争を「イラク戦争」と呼ぶ人もいます。