知覚表象システムとは?
知覚表象システム(別名:プライミング)とは、以前に経験したことが無意識のうちに、後の行動に影響を与える現象のことです。そしてこの、意識しないのに思いだしてしまう記憶のことを、潜在記憶といいます。

 上の会話では、女の子が男の子になぞなぞをかけています。
女の子:「Aさんはかぜをひいて入院しています。Aさんの病室の外では、牛が『モー』と鳴き、ちょうちょが飛んでいます。Aさんは何の病気にかかって、入院しているのでしょうか。」
男の子:「盲腸。」
女の子:「正解は、かぜです。」


男の子は、“牛の『モー』・ちょうちょ”の部分を聞いて、“盲腸”と勘違いしてしまいました。男の子はここの部分を意識して聞いていたわけでなく、耳に入ってきただけでした。しかし、いざ何の病気かと聞かれると無意識的に、“かぜ”という部分よりも、盲腸と答えやすいのです。 これは、知覚表象システムという現象の表れです。無意識的に聞いた“牛の『モー』・ちょうちょ”の部分が、後の行動に影響を与えて、盲腸と答えてしまったのです。そして、この“牛の『モー』・ちょうちょ”という部分が潜在記憶にあたります。
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