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 ピサの斜塔(イタリア)

 ピサの斜塔は、1173年から2回の中断をへて、1370年に完成しました。3層目の建築中に傾き始め、4層の中ほどで中断しました。その100年後再開し、再び8層の途中で90年間中断し、建築開始から約200年後にようやく南に傾いた状態で完成したのです。
また1990年から、これ以上傾くと危険なため観光客の入場は禁止されてました。しかし2001年から再び公開されることとなりました。       
 なぜ斜めに?
原因としては、地盤の弱さと、土台の部分にかかる力が一定でないことから、一部の地面が沈んだためです。
当時の計画では高さは100mとされていたが、斜めになってしまったために、現在はそれの約2分の1の55mとなりました。
しかしもしこれが真っすぐであってならばこんなに有名にはならなかったかもしれません。
 倒れないための工夫
@積み上げる石の厚さを途中から変更(北側を薄く)
A最上階の7つの鐘をすべて違う重さに※傾きに影響しないよう鐘は鳴らさない
B地盤沈下を防ぐため、コンクリートを流し込んで地盤を強化
C北側の壁に重し
D塔にワイヤーロープを取り付け、反対側から引っ張る

⇒これらの工夫により、あと200年は倒れないと予想されています。
 ガリレオ・ガリレイ
ガリレオはこのピサの町に生まれました。天文学者・物理学者・哲学者である彼は、近代科学の父と呼ばれています。
有名な実験は、このピサの斜塔の8階から重さの違う2つの球を落とすと、同時に地面に着地する―「物体が落下するする速度には重さは関係ない」ことを証明したものです。斜塔が傾いていたからこそ、世紀の実験は成功したのですね。
  イタリア

 斜めのまま建っている
 不思議な塔

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文化遺産 1987年


▼正式名称は、ピサのドゥオモ広場
(=大聖堂・洗礼堂・カンポサント・鐘楼が配置された広場)


高さ55m
  直径17m
  8層





ガリレオ・ガリレイ