いろは歌とは、すべての仮名文字(んを除く)を使って作られている手習い歌の一つ。

 

 いろはにほへと ちりぬるを

 わかよたれ  つねなら

 うゐのおくやま けふこえて

 あさきゆめみし ひもせす(きょう・ん)

 

 色は匂へど 散りぬる

我が世誰 常なら

有為の奥山 今日越えて

浅き夢見 酔ひもせず(京・ん)

 

このようになっています。文末の「きょう」はいろはかるたの最後「京の夢 大阪の夢」であることから“京”を付けることが多くなり、また、「ん」は“ん”のみ詩に入っていないことから付けられるときがあるため、書いてあります。

しかし、正式には両方とも付けないものとされています。

 

いろは歌の説明はこのくらいでいいのですが、いろは歌は暗号ともいわれているので、それも少し紹介しておきます。

 

一番有名なのは、7字ずつ並べ直した時の、それぞれの文末を読んでいくというもので、下のように「とかなくてしす(咎なくて死す)」となる。意味は「無実の罪で殺される」である。

 

 いろはにほへ

 ちりぬるをわ

 よたれそつね

 らむうゐの

 やまけふこえ

 あさきゆめみ

 ゑひも