火山地形による分類

 火山は、地形にもとづいて10種類に分類されています。火山というとほとんどの人は円錐形の山を想像すると思います。しかし、それは成層火山と呼ばれる種類の火山だけに限られるものであり、多くの点で異なる特徴をもつ火山が存在するのです。ここでは多くの火山地形を見ていきましょう。

※火山のイラストにマウスを乗せてください


ラハール堆積物
火山体の表面に大量の水が滞留すると、土石を交えた水の流れが発生します。土石が占める割合の大きいものから順に,土石流・泥流・洪水とよんでこれを区別する。これらを総称してラハールといいます。

火口列
火山の噴火口が列状に並んだものをいいます。

ベスビオ火山
イタリア・カンパニア州にある火山で、外輪山が取り巻いた複合火山です。


ストロンボリ式噴火
粘り気の少ない岩石がマグマのしぶきが数秒から数十秒おきに火口から吹き上げられるような噴火をいいます。


スコリア
火山噴出物の一種で、塊状で多孔質のもののうち暗色のものをいいます。




外輪山
カルデラの縁にあたる尾根の部分。


成層(せいそう)火山
おもに中心河口から噴出した溶岩流と火砕物の層が積み上がってできた円錐状の山体をもつ火山。ラハール堆積物の層をはさむこともある。


複合火山
複数の火道をもち、異なる時期にできた溶岩ドームや成層火山などの多様な山体から構成された、複雑な形状と構造をもつ大型の火山。


楯状(たてじょう)火山
楯を伏せたような緩い傾斜の山体をもつ火山。粘り気の少ない溶岩が積み重なることによってできており、噴火割れ目に沿った火口列や小火山列をもつものが多い。


カルデラ
円形または楕円形の大型の凹地。浅く開いた鉢や釜のような形をしている。マグマだまりの天井が崩れる等の原因による火山体の陥没によってつくられる。


複式火山
ベスビオ火山のように、外輪山に囲まれた山頂の大きな凹地の中に新しい火山体が形成された構造をもつ火山。


溶岩ドーム
粘り気のつよい溶岩が、火口のまわりにドーム状に盛り上がったもの。


スコリア丘
ストロンボリ式噴火によって、火口の周囲にスコリアが降り積もってできた円錐状の丘。


タフコーン
マグマと水との急激な接触がもたらす爆発的な噴火により、火山灰・スコリア・軽石などが降り積もってできた円錐状の丘。


卓状(たくじょう)火山
急な側面と平坦な山頂をもつ火山で、氷河の下で起きた溶岩流出によってつくられる。
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