自然界でクローン動物?


動物では、植物に比べるとなかなかクローンができにくいです。
理由は、分化した細胞が未分化な細胞に再び戻る脱分化」や
再び特定の細胞に分化する再分化」などの現象が起こりにくいからです。

このように動物はクローンを作りにくいのですが、自然界の中には積極的にクローン作りを行う動物もいます。
例)@イソギンチャク・淡水性のヒドラ
体の一部から芽が出て、それがちぎれて固体を増やす⇒ちぎれてできた固体はクローン

例)Aクラゲ



カエルのクローンは成功してた!?
動物でクローンができにくい理由は、動物細胞が分化すると細胞の分化を促進する核が変質してしまったり、
核内の遺伝子が失われてしまうため、二度と他の細胞には分化できないと考えられていたからです。

しかしその後の研究により、分化した細胞の核でも細胞を分化させることができるとわかりました。
これは、1960年代にイギリスの発生学者J.B.ガードンが行った、アフリカツメガエルの核移植の実験結果によりわかったことです。


結論
@完全に分化した細胞の核も基本的に受精卵の核と同じ遺伝情報をもっていて、個体を発生させることができる。
⇒つまり、親と同じ遺伝情報を持った核(=分化済みの細胞の核)を移植すれば、クローンづくりが可能である。
A分化(発生)が進んでいくと、固体を発生させる核の能力が低下するため、正常に発生する割合は低下する。



  第三章