DNAウイルス

DNAウイルス



RNAウイルスと同様にDNA構成に従って科にグループ分けがされている。
重要なDNAウイルスグループ

@アデノウイルス科
 直鎖型dsDNAをもつノンエンベロープウイルス。
 化学薬品に強い抵抗性をもつ。
 pH5から9の間や36℃から47℃の高温で安定となる。
 凍らせても感染力はほとんど低下しない。
 呼吸器疾患の原因となる。
 感染源は感染者の呼吸器系からの分泌物や便である。

Aヘルペスウイルス科
 相対的に大型で直鎖型のdsDNAをもつエンベロープウイルス。
 ヘルペスウイルスは普段潜伏している。
 自然界に広く分布している。
 たいていの動物は今まで発見されているこの科のウイルスの
 100種類以上のうちの少なくともひとつは感染を受けている。



Bボックスウイルス科
 エンベロープをもち、直鎖型のdsDNAウイルス。
 ウイルス全体の中で最も大きく、複雑な構造をしている。
 このウイルスも自然界で広く分布している。
 また、ほとんどの動物がこのウイルスに感染している。
 増殖はウイルス改質と呼ばれる
 宿主細胞質の特別な場所で行われる。

Cパポバウイルス科
 ノンエンベロープ多面性のdsDNAをもち、宿主細胞核内で増殖する。
 自然界に幅広く分布している。
 
Dヘパドナウイルス科
 小型でエンベロープをもち、dsDNAとssDNAの両方の種類がある。
 肝臓に慢性の感染症を起こす。
 ヒトやアヒルを含めた動物の肝臓に慢性の感染症を及ぼす。
 ヒトではB型肺炎ウイルスが肝癌に進行しうるB型肺炎を起こす。

Eパルボウイルス科
 小型でエンベロープがなく、直鎖型ssDNAをもつ。
 独自で繁殖できない。
 デペンドウイルス、パルボウイルス、エリスロウイルスの3つの属に分かれる。
 デペンドウイルス属に関連したヒトの病気は知られていない。
 パルボウイルス属はラット、ブタ、ネコ、イヌに病気を起こす。
 知られている中でヒトに唯一感染するウイルスはエリスロウイルスである。
 これの影響で小児の頬や耳に深紅の発疹、成人には発疹と関節炎がでる。