たいていのウイルスはあまりに小さすぎて光学顕微鏡では見えないが、
下図で示すようにある範囲の大きさを示している。
最大のウイルスはポックスウイルスである。
ポックスウイルスは大きさ約240×300nmで、
それは最小の細菌の大きさであり赤血球の10分の1の大きさである。
バクテリオファージ群は、約65から200nmである。
最小のウイルスの中で、直径30nm以下のエンテロウイルスが知られている。
しかし、多くのウイルスは細菌や真核細胞に比べて極端に小さい。
一部のウイルスの形態は一定ではないが、
多くのウイルスはカプソメアやエンベロープにより規定される特異的な形をしている。
らせん helical対称のカプシドは核酸の周りにらせんを形成したリボン状のタンパクからなる。
タバコモザイクウイルスはらせん状ウイルスである。
ピコルナウイルスやヒトアデノウイルスは、多くの面を持つ多面体型 polyhedralウイルスである。
最もありふれた多面体型カプシドの一つは正20面体 icosahedralである。
正20面体型ウイルスは三角形を20面持っている。複合型 complexカプシドはらせん対称と正20面体型の組み合わせである。
そのためあるウイルスは弾丸型 bullet-shapedのカプシドを持っている。
ポックスウイルスや細菌ウイルスは、より精巧なコートあるいはカプシドを持つので
複合型ウイルス complex virusesと呼ばれる。
多くのバクテリオファージ bacteriophages、すなわち細菌に感染するウイルスは、
頭部、尾部、尾繊維は、ビリオンが宿主細菌に吸着するときにスパイクのように使われる。
残りの部分は細菌細胞に感染してから使われる。