コラム 〜ヘルメス哲学〜

 ヘルメス哲学とは、一言で言うと、この世にある諸々の学問・知識・技術の大本である。
 語源は、ギリシア神話のヘルメス神・エジプト神話のトート神・伝説の錬金術師ヘルメスを併せて指す「ヘルメス・トリスメギストス《三重に偉大なヘルメス》」という単語に由来し、広義では近代西洋魔術全般及びその背後に存在する思想全てを指す。
 この哲学は本来の「ヘスメル・トリスメギストスの力で世界の神秘を味わう」という思想にグノーシス諸派、各異教、密儀宗教、新プラトン主義にカバラまで、様々な教理を混ぜ合わせた集大成である。