第3章:平安美人

平安美人
 平安美人と言えば、大抵の人が同じような顔をイメージするでしょう。
しかし顔が美しい≠美人 だったのです。

 例えば「源氏物語」の中で公達が美しい女性について討論するシーンがありました。
その会話からは、外見重視とは感じれませんでした。
他にも「枕草子」の中で藤原行成が『目が縦についていて、眉がおでこの方に吊りあっがていて、 鼻が横についていても、口元に愛嬌があって、声がよければいい。』
と言う発言をしています。

 当時の女性は高貴の振る舞いができなければ美しい女性とは言われませんでした。
しかし「現代」美人というのはやはり顔が重要視されます。

 資料集などの絵巻物を見ると大体の絵は引き目かぎ鼻(一重でL字に描かれた細い鼻)で描かれており、 顔は下膨れが、口はおちょぼ口がよいとされています。

 現代では背が高く、スタイルがいい人が美人とされることが数多くありますが、 平安時代では中背がよいとされ、十二単を着ているのでスタイルはあまり関係ないとされていました。

   そしてこの時代、最大のモテる条件は長い髪でした。
中には髪の長さが6m7mもある人がいたようです。
 なぜ髪をのばしたかというと、当時は化粧で顔を白く塗っていて、その白さをより際立たせるため、 みなきれいな長い黒い髪を求めていたわけです。

 また、この時代は女性が男性に顔を見せることは結婚を許すことでもあったため、 扇で顔を隠していました。
 なので、男性が女性を見ることができるのは髪や服だけだったので、モテるためには長い髪が必要だったのです。

 ちなみに当時にも髪の薄い人もいました・・・
そんな人たちは行き倒れた女性の髪を売っている商人から買っていたらしです!




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