ピースワンコジャパンの問題点

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先日ピースワンコジャパンが偽善組織などとして報道されました。

このページではそんなピースワンコジャパンが起こした問題について、詳しくわかりやすく説明しています。
当サイトでは、ピースワンコジャパンの活動内容に関しては別ページにて紹介しているので、そちらもご覧ください。

ピースワンコ・ジャパンの起こした問題とは?

この報道で、あまり動物保護に詳しくないという方もこのニュースをきっかけでピースワンコ・ジャパンの存在を知ったという方も少なくないと思います。 ピースワンコ・ジャパンは本来の活動は殺処分を防ぐという活動でした。こういった活動をしている動物保護活動を行う団体はピースワンコ・ジャパンだけではなく複数存在します。

そんな中でも、ピースワンコ・ジャパンは2011年で殺処分数が最多だった広島県を2016年に殺処分ゼロにするという快挙を成し遂げたことで、話題となりなりました。

ピースワンコ・ジャパンはこうして、日本中で注目される動物保護団体と成りました。
そのこともあって、寄付金も多く集まったことでしょう。

しかし、その寄付金の行く末保護されている動物たちの状態はとても良いと言える状態ではなかったようです。
週刊新潮女性セブンなどでは定期的にその問題に関して取り上げられていました。
その一方でピースワンコ・ジャパンは事ある度に「偽善ではない」「寄付金はきちんと分配されている」などといった情報を出していました。

そういった状態が続いていましたが2018年11月20日、広島県警は「ピースワンコ・ジャパン」代表者を書類送検しました。
これが、最近のニュースで取り上げられたピースワンコ・ジャパンの一連の流れです。

ピースワンコ・ジャパンの抱える問題

ピースワンコジャパンはドイツやノルウェーと同じように、避妊去勢手術は行わないという方針です。
その一方で、他の同様に動物保護を行う事業では妊去勢手術を行うのが一般的です。

他にも施設や団体に預ける飼い主にも責任をもってもらう活動を行うのが普通ですが、ピースワンコ・ジャパンでは飼い主の責任に対して何も行っていません。
これらのことに関して「どう見ても資金集めが主体になっているようにしか見えない」という声などが今回の報道で注目されることとなりました。

さらにピースワンコジャパンはNPO法人「ピースウィンズジャパン」の事業のため、資金を集めて職員や会員などで分配してはいけないことになっています。
しかし、3億円以上の使用用途が不明になってるのです。

「日本の保護犬猫の未来を考えるネットワーク」が出した告発に関する概要によると、2017年6月の時点でそのシェルターには900頭、2018年1月の時点で1400頭の犬が過密収容状態だったようです。
他にも

  • 10畳ほどの部屋に20頭以上が入っている部屋もあり、月に約30頭の犬が死亡していた。
  • 多くの死因が集団リンチによる外傷性ショック、失血死など

などとショッキングな内容が書かれています。

また、これらの被害は犬や猫だけでなく施設で働いているスタッフや職員にも影響が出ていたようです。
9月20日発売の週刊新潮によると、スタッフがPTSDになり、1年足らずで退職することも珍しくなかったようです。

頭痛のイラスト(男性)

PTSDは、生命が脅かされたり、人としての尊厳が損なわれるような体験が原因で起こる。平常心で日常生活を送ることが難しくなり、もとの状態に回復するには専門家による治療が不可欠になってしまう。
PTSDの大きな特徴は、過去のトラウマ体験が現在も続いているかのように、心理的に不安定になってしまうことだ。フラッシュバックや悪夢などのでトラウマ体験時の恐怖や無力感、絶望感が蘇ったり、その体験を想起させるような物や状況に遭遇するだけで不安反応が起こるなど、精神的にも過敏になってしまう。
ピースわんこジャパンは職員などにPTSDになってしまうほどのショックを与えてしまっているということになる。

引用元: PTSD(心的外傷後ストレス障害)の原因・症状・症例 [メンタルヘルス] All About

このように、ピースワンコ・ジャパンは大きく注目された裏では、殺処分されないものの悲惨な最後を送る犬や猫があったのです。
確かに、ガス室で殺されていく犬や猫を助けるというこは大切なことですが、その一方でこういった現実が起きてしまうのは非常に残念です。

参考文献